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欧州組に“勤続疲労”の懸念も…長谷部「これからの指針になる」

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 欧州組による事前合宿が始まって10日間が経ち、いよいよ明日3日にキリン杯準決勝・ブルガリア戦(豊田ス)を迎える。国内組を含めた全選手が愛知県内でトレーニングを開始したのは5月30日だが、千葉県内での事前合宿は同24日にスタートし、欧州組の選手は順次合流した。

 ハリルホジッチ監督は「メディカルスタッフには少し大変な作業があった」と、選手個々のコンディションをしっかり見極めたうえで「レベルが高い試合をするパフォーマンスを維持する努力をした」と胸を張る。欧州組のコンディション調整には自信を見せたが、懸念がないわけではない。

 昨年6月の代表合宿時も、今回と同じように1週間前倒しで欧州組による事前合宿を行った。その結果、6月11日の国際親善試合ではイラクに4-0と完勝したが、続く同16日のW杯アジア2次予選・シンガポール戦は0-0のスコアレスドロー。ホームで行われた2次予選初戦で、まさかのドロー発進となった。

 キャプテンのMF長谷部誠(フランクフルト)は1年前を振り返り、「前回もイラク戦はフレッシュな状態で試合ができたけど、2試合目はフレッシュさが足りなかった」と指摘する。欧州組にとってはクラブでの長いシーズンが終わったばかりで、心身ともに疲労はピークの時期。1戦目はまだしも、2戦目で“勤続疲労”が出る不安は拭い切れない。

「今回、(去年と)まったく同じシチュエーションでどういうことが起きるのか。これからの指針になると思う。同じことが起きれば、(監督と)話さないといけない」と、キャプテンとして冷静に状況を見定めるつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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