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[総体]ハーフタイムに指揮官から喝、市船SB真瀬は目標の日本一達成も「全然未熟だということを感じた」

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[8.2 全国高校総体決勝 市立船橋高 1-0 流通経済大柏高 Eスタ]

 ハーフタイムに雷が落ちた。前半終了間際に先制した市立船橋高だったが、朝岡隆蔵監督は前半を終えると右SB真瀬拓海(3年)に厳しい指摘。「舞台が人を勘違いさせたりとか、いつもと違うことをやってみたり。チームとして入っていない。それが許せなかった。もっとやってもらわないと困るわけですし、でも(彼は)スマートにやってしまっていた」

 前日の準決勝で先制点をアシストするなどその身体能力の高さを活かした攻守によってチームに貢献してきた真瀬だが、この日の前半の動きはどこか甘かった。得意の攻撃参加でDFを外す場面もあったが、攻守ともにやり切れない。準決勝後には対面する相手SB市川侑麻との攻防戦について「いつもバチバチでやりあっている。今回は抑えられないように」と意欲を見せていたが、「きょうは自分的に前半から気が緩くて監督にもハーフタイムに喝を入れられて……」

 それでも、後半は「チームのために少しでも貢献できるように、守備でしっかり粘り強くやれたと思います」と振り返ったが、口調はとても重かった。合宿のために広島を後にした控え部員たちに日本一を報告することを誓っていたSBにとって、優勝したことはもちろん嬉しいが、自分の甘さを痛感する決勝となった。
 
 必ず改善して次の戦いへの準備をする。「自分は全然未熟だということを感じたので、成長して選手権までに高めていきたい。気持ちのところですぐ調子に乗るというか、生意気になってしまう。謙虚に成長できるようにしたいです」。歓喜以上に味わった悔しさを絶対に忘れない。

(写真協力=高校サッカー年鑑)

(取材・文 吉田太郎)
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