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千金弾も“遅かった”…MF矢島「這い上がっていきたい」

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[8.10 リオデジャネイロ五輪 B組第3節 日本 1-0 スウェーデン サルバドル]

 チームに初白星をもたらす値千金のゴールを奪取した。しかし、他会場の結果によってグループリーグ敗退が決まり、試合後にリオデジャネイロ五輪日本代表MF矢島慎也(岡山)は悔しさを滲ませた。

 ベンチスタートとなった矢島に出番が回って来たのは、スコアレスのまま迎えた後半12分。右サイドハーフの位置に入ると、精力的にボールに絡んで好機を生み出し、同20分には大仕事をやってのける。

 左サイドでボールを受けたMF大島僚太(川崎F)が鋭いドリブルで守備網を切り裂くと、グラウンダーのクロスを送る。「前半相手を動かし続けたことで後半はバテていたし、クロスのところには入っていこうと思っていた」。逆サイドから猛然とゴール前に走り込んだ矢島がネットを揺らし、チームに待望の先制点をもたらした。

「大島くんのボールが良かったし、本当に当てるだけだった。そこに入って行ったことは自分としては良かった。本当にパスが良過ぎたと思う」

 この得点が決勝点となり、チームは1-0の完封で今大会初白星を獲得した。しかし、コロンビアに勝ち点1及ばず、グループリーグ敗退が決まった。

「やるのが(点を取るのが)遅かった」と振り返るように、矢島には後悔が残る場面がある。第2節コロンビア戦の前半9分に迎えた決定機では左足シュートをGKにストップされ、後半4分にはフリーでこぼれ球に反応しながらも枠内にシュートを飛ばすことができなかった。「2戦目に結果を残せなかったという意味では、まだまだ全然ダメ。3戦目で点を取れたのは良かったけど、やることが遅かったという感じです」。

 グループリーグ敗退という結果だけでなく、ナイジェリア戦、コロンビア戦も「悔いが残る」。しかし、この悔しさを糧に成長していこうと誓う。「五輪に出たことを無駄にしたくない。この経験を無駄にしないように這い上がっていきたい」と気丈に語った。

(取材・文 折戸岳彦)

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