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[プレミアリーグ参入戦]名将も「選手が逞しかったね」と賞賛!長崎総科大附が0-2から5発逆転勝ち!

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長崎総合科学大附高は5発逆転勝ちで浦和ユースとの決戦へ

[12.16 高円宮杯プレミアリーグ参入戦1回戦 長崎総合科学大附高 5-2 岡山学芸館高 呉市総合スポーツセンター陸上競技場]

 16日、高円宮杯U-18プレミアリーグ参入戦1回戦が呉市総合スポーツセンター陸上競技場にて行われ、長崎総合科学大附高(九州1、長崎)が岡山学芸館高(中国3、岡山)を5-2で撃破。18日に行われる2回戦進出を決めた。

 最終的にはスコアに差のつく試合となったが、前半19分の時点でスコアボードに刻まれた数字は“0-2”。九州を絶対的な強さで制した長崎総科大附から岡山学芸館が2点のリードを奪う展開だった。歴戦の名将・小嶺忠敏監督でさえ「これは厳しいかな」とさすがに思ったと言う。ただ、結果は「選手が逞しかったね」と目を細める結末となった。

 2点のリードはPKとミドルレンジからのシュートが鮮やかに突き刺さったもの。いずれも2年生ながら岡山学芸館の10番を背負うMF池平直樹のゴールだった。特に2点目は「本当にスーパーゴール。あれは相手を褒めるしかないと思った」(長崎総科大附FW安藤瑞季)というもの。ダメージがないと言えばウソになるが、時間帯も早かっただけに「逆に開き直れた」(安藤)。その上で「相手のフォーメーションと合わない部分があった」(MF前野翔伍)ことから、主将のMF薬真寺孝弥が布陣変更をベンチに進言して実行するなど、慌てることなく試合を運んでいく。

 一方の岡山学芸館は、高原良明監督が「思ってもみなかった2得点がパンパンと入って、逆に気持ちの余裕が球際(の攻防)などで悪いほうに出てしまったかもしれない」と振り返り、池平が「なんとなく甘くなってしまった。もっとシンプルにやらないといけなかった」と唇を噛んだように、リードを奪ったチームらしい試合運びができなかった。

 長崎総科大附は持ち味であるサイドからの素早い攻めを繰り返す。27分には高い位置でのボール奪取から、最後はクロスボールにFW宇高魁人が合わせて1点を返す。さらに33分には安藤が「気持ちでねじ込みにいった」形から同点ゴールを奪い、直後の35分にはまたもサイドを突いた流れから少し遠い位置からのシュートを鮮やかに突き刺して前半のうちに逆転してみせた。

 後半は開始早々から再び学芸館が反撃を見せたが、MF加藤凜太朗のシュートがポストを叩き、裏に抜け出したFW山河大将のシュートが枠上へ外れるなど決定機を生かせず。「そこで決めればというところを決められなかった」(高原監督)ことで、流れは再び長崎総科大附へ。後半19分には、こぼれ球を拾っての波状攻撃から薬真寺が決めて突き放すと、23分には交代出場のDF嶋中春児が驚異的なハイジャンプからのヘディングシュートを突き刺して勝負を決めてみせた。

 試合はこのまま5-2のスコアで長崎総科大附に軍配。プレミアリーグ昇格の懸かる次戦は関東を独走で制した浦和レッズユースと対戦することとなる。「選手権のことを考えても、ここで強い相手とやれるのは素晴らしいこと」と小嶺監督が言えば、「ユース相手には絶対負けたくないし、とにかくチャレンジャー精神でやり切る」と前野も言う。

 九州と関東をそれぞれダントツで制した王者同士がぶつかる大一番は、育成年代最高峰リーグへの参入を懸けるにふさわしい、トップクラスの激闘となりそうだ。

(取材・文 川端暁彦)
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