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MF高橋「悔しかったんで、ずっと」青森山田中時代に全国タイトル逃した“谷間の世代”が勝ち取った日本一

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[12.17 高円宮杯チャンピオンシップ 青森山田高 0-0(PK4-2)広島ユース 埼玉]

 “谷間の世代”が意地を見せた。青森山田高は「高校年代真の日本一」を懸けたチャンピオンシップでMF高橋壱晟(3年)、右SB小山新(3年)、左SB三国スティビアエブス(3年)、CB小山内慎一郎、MF檀崎竜孔青森山田中出身の5選手が先発。中でも3年生たちには特別な思いがあった。

 3年前、高橋が主将を務めていた青森山田中は全国中学校大会2回戦で浜松開誠館中に1-4で敗戦。高橋は前年、先発として初優勝に貢献していたが、連覇を果たすことができなかった。そして翌年から青森山田中は全国中学校大会で3連覇。それだけに高橋は「自分たちが2年の時は優勝したんですけど、3年目は自分がキャプテンだったんですけど、負けてしまって。その後、3連覇して。自分たちは“谷間の世代”と言われてきたので、自分たちが絶対に優勝したいと思っていました。悔しかったんで、ずっと」。その思いを成就する日本一獲得だった。

 この日、11日のプレミアリーグEAST最終節(対FC東京U-18)で優勝を決める決勝PKを決めた高橋がシュートを打つことはなかった。だが局面に顔を出しては崩しにかかわり、ボールのおさまりどころとなり、また守備面でも献身的に走り続けた。総合力の高さで勝負する千葉内定MFはPK戦で1人目として登場してしっかりと右足で決めるなど、優勝に貢献した。また三国、小山は両SBとして奮闘。広島ユースを無失点に封じて優勝を果たした。

「ずっと優勝、全国制覇という目標を持ってやってきた」という高橋は「(高体連だけでなく)クラブチームもあったんで、本当の日本一を決める大会だったので、そこで優勝できたので嬉しいです」。あとは選手権を残すのみ。青森山田の一員としてプレーする最後の公式戦へ「これに懸ける思いは人一倍あります。絶対に優勝したい」。中学時代の仲間たちの分も代表して戦い、選手権で2冠を達成してその名を歴史に刻む。

(取材・文 吉田太郎)
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