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4年生唯一先発の筑波大MF吉田「絶対に無失点で…」“蹴活浪人”の覚悟も

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優勝が決まった瞬間に喜びを表現するMF吉田直矢(4年=川崎F U-18)

[12.18 全日本大学サッカー選手権(インカレ)決勝 日体大0-8筑波大 駒場]

 ピッチ外の同期たちにも誇れる完封勝利だ。キャプテンマークを巻き、4年生で唯一先発でピッチに立ったMF吉田直矢(4年=川崎F U-18)は「無失点じゃないと意味がなかった」と力を込める。「1点取られたら隙が出る。強い筑波を見せるために、ボランチもDFラインもしっかり話して、90分間集中できた」。大量得点の試合を最後まで緩ませず、無失点に抑えたことに胸を張った。

 立ち上がり15分頃までは「予想外に」押し込まれる時間帯が続いた。そこで、ダブルボランチを組むMF鈴木徳真(2年=前橋育英高)と声を掛け合い、「自分たちで話し合ってうまく修正できた」とゲームキャプテンは振り返る。「前線と最終ラインの距離が開いてたので、FWに守備させるラインを少し下げて設定した。相手を引き込んでから引っ掛けて出ていこうと、チームで改善できた」。

 全体をコンパクトにし、相手が縦パスを入れてきたところを狙い、縦に素早く攻める意識をチームに共有。「しっかりした守備から入って、相手がきたところを引っ掛けてカウンターというのをチームとして統一できた」と、試合中の修正から流れを引き寄せ、その後は圧倒的な展開に持ち込んだ。

「絶対に無失点で勝ちたいと思っていた。前は点を取るけど、後ろは一瞬も隙を見せないように、しっかりみんなに声をかけていました」

 中盤でボールを拾ってはつなぎ、豊富な運動量で相手の攻撃の芽を摘んだ90分間。機と見れば鋭く攻め上がり、前半17分にはPA内に走り込んで右足で力強く蹴り込んだが、「力んじゃいましたね」と、強烈なシュートはクロスバーを越えた。

 支えてくれたのはベンチやスタンドの応援の声。「サポートがあったので(4年生)1人という感じはしなかった。4年生みんなで戦えた」と充実感を漂わせた。

 現時点で進路は未定。「今季はサッカーに集中したので、就職活動もしてないです」。教員免許を取るための単位は取ったものの、「夏季は総理大臣杯やアミノバイタルがあったので、迷ったけど実習に行かなかった(笑)」と教員免許も取得できていない。

「決まらなかったらもう1年、“蹴活浪人”する感じですかね。サッカーを続けたい。できればプロで、J3以上にいきたい」。サッカーにすべてを捧げた4年間。日本一をつかみとった今、静かに吉報を待つ。

(取材・文 佐藤亜希子)
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