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[MOM2098]東福岡MF木橋朋暉(3年)_脅威の左足!圧巻FK弾に加え、スーパーアシストも

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後半17分、東福岡高はMF木橋朋暉が左足FKを直接決める

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.9 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 神戸弘陵高 2-2 東福岡高 ヤンマー]

 2点差を追いつかれて引き分けに終わったため、ヒーローにはなることができなかった。それでもこの日、東福岡高MF木橋朋暉(3年)の左足が大いに会場を沸かせた。

 まずは前半22分、敵陣中央、右タッチライン沿いの位置でボールを受けた木橋は「自分のボール持っているのとは逆側のCBの裏は空いていたんでずっと意識して狙っていました」と左足でストレート回転のクロスボール。タイミング良く背後へ飛び出したMF福田湧矢がコントロールから右足シュートを決めて先制した。

 その左足一振りで神戸弘陵DF陣を無力にした木橋はさらに後半17分、敵陣中ほど、右中間の位置でFKを獲得。森重潤也監督から一声かけられたキッカーの木橋は「いつも練習していた通りに決まった。距離はあったんですけど、迷わずニアに蹴ろうと思いました」と左足を振り抜く。ゴール前に合わせることも予想される中で放たれたボールは狙い通りの「ニア上」へ。試合後、掛けた言葉について尋ねられた森重監督は「頑張れよっ、て」と微笑んでいたが、その一言で迷わずに左足を振り抜いた木橋のファインショットだった。

 指揮官も認めるFKの精度が向上したのは本当に最近になってからなのだという。「一つ武器を増やすこと」を目指して、集中して蹴り込んで結果、開幕前の船橋招待大会では市立船橋高から決勝FKを決め、プレミアリーグ開幕戦でも左足FKで鮮やかにゴールネットを揺らした。今後も全国トップレベルの左足が対戦相手の脅威になることは間違いない。

 開幕戦で1ゴール1アシストの活躍。だが、本人はそのプレーについて全く満足していなかった。「今回の試合、自分の持ち味の部分をやろうとしていたんですけどやれなかった。それが今の現実だと思います」。相手のSHとSBに縦へのドリブルが警戒されて思うようなチャンスメークができなかった。

 だからこそ、「それを打開する突破を身に着けたい」。自信をつけた一方で課題も感じた開幕戦。次は左足だけではなく、ドリブルでも会場を沸かせられるように日常から意識してトレーニングを積み重ねる。

(取材・文 吉田太郎)

●2017プレミアリーグWEST

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