岐阜連覇狙う帝京大可児、『NIKE ACADEMY TOKYO』トレーニングで1本の精度、相手のバランス崩す意識高めて初戦へ
平成29年度全国高校総体「はばたけ世界へ 南東北総体2017」サッカー競技(宮城)の岐阜県予選2回戦が20日に行われる。
大会連覇を狙う帝京大可児高は今大会初戦で大垣日大高と対戦。帝京大可児は今年、県新人戦4試合を計18得点無失点で優勝し、2年ぶりに復帰したプリンスリーグ東海でも優勝候補の名古屋グランパスU18(愛知)、静岡学園高(静岡)といずれも引き分けるなど高い実力を示している。
守備の柱であるCB長澤大輝(3年)が「目標は全国制覇したいです。守備の切り替えだったり、前のスピード感、カウンターだったりの速さはあると思う」という今年のチームは、エースFW久保藤次郎、FW西尾綾祐、MF坂梨寿莉、MF日比野紘樹(全て3年)ら中心に得点力高く、総体岐阜予選でもV候補筆頭。その帝京大可児が貴重な経験も力に、まずは全国切符を獲得する。
帝京大可児は総体予選初戦を3日後に控えた17日、『NIKE ACADEMY TOKYO supported by JYD』のトレーニングセッションを受講した。これは昨年スタートした「継続的な日本サッカーの発展ために、さらなる普及や次世代選手の育成を促進することを目的としたプロジェクト、『JFA Youth & Development Programme(JYD)』」事業の一環。イングランドサッカー協会(FA)の国立フットボールセンターを拠点に活動中の『NIKE ACADEMY』の日本版、『NIKE ACADEMY TOKYO』による“世界基準”のトレーニングを選手たちは体感した。
テーマは主にフィニッシュの部分。『NIKE ACADEMY TOKYO』の小島直人ヘッドコーチから「相手の重心を見ることを忘れないで欲しい」という指摘などを受けながら、自分がフリーになるためにDFやDFラインの重心を見て、動きすぎることなくその逆を取ること、相手のバランスを崩すことなどを学び、タイミングを合わせて守備ラインを突破してシュートを放つトレーニングや10分間のミニゲームなどで学んだことを実践していた。
小島ヘッドコーチは、同じくJYD事業の一環として行われた「得点力不足」解消のためのプログラム『LETHAL FINISHER」で特別コーチを務めたFW柿谷曜一朗(C大阪)の動きを紹介。ドリルメニューでも常に試合を意識してDFを外すイメージを持っていた柿谷のように、試合を想定して一本一本を大切にトレーニングすることを求めていた。
選手たちは意識高く臨んでいたが、1タッチを交えたパス交換、ギャップへのパスで守備ラインを突破しようとした際に技術ミスやタイミングのズレが多見する内容に。久保は「自分たちのミスの多さとか質の低さというのはちょっと出たかなと思います。これからインターハイとか全国行った時に上のチームとやるとなった時にもっと質を上げていかないと、チャンスも作れないし、上にはいけないなと思います」と語り、攻撃の軸の一人である西尾も「プロはやっぱり考えていることが違うなと思いました。一つのことでも試合をイメージしてやっていたりしているので、見習いたいです。日頃から意識していきたい」とよりこだわってトレーニングすることを誓っていた。
今回のトレーニングは帝京大可児がこれから臨む戦いにおいて重要なものだった。個々の技術レベル高く、伝統的にポゼッションスタイルを特長とする帝京大可児は県予選でもボールを支配することが濃厚。だが、過去には圧倒的にボールを握りながらも対戦相手にゴール前を固められて、逆にセットプレーやカウンターから失点して敗れたこともある。
それだけに主将のMF本多訓大(3年)は「岐阜県のチームと対戦する時は相手が引いてくるという場面があるので、それを意識してこのような時期にこういうトレーニングをさせて頂いて、一人一人選手のゴールを取るという意識や、時間内に、延長まで行かずに勝ち切るという意識が身についたと思うので良かったと思います」と語り、堀部直樹監督も「いい刺激になったと思います。(コーチ陣の)教え方が上手なので選手も納得しながらやったのかなと思います。(普段行っているトレーニングの)ゴール前のかかわりでシュートまで1タッチのイメージがちょっと具体化したかなと。繋がったことは良かったです」と頷いていた。
小島ヘッドコーチが驚いていたのは帝京大可児の選手たちのトレーニングへの取り組む姿勢と吸収力の高さだ。「最初から凄く自主性があるというか、誰かに乗せられるんじゃなくて一人一人が向上心を持っているなというのがあったので、落とし込むまでの時間が凄く短くて、積極性があったのでコラボレーションできたという感覚がありました。NIKE ACADEMYとしては単純にメニューをこなすのではなくて、取り組み方や、こうやって取り組んだらこういう発見があるよということも含めて僕も伝えたかったので、何を意識するかや、集中することなど、みんな良く取り組んでくれたのでこのまま続けて欲しいです」と語っていた。堀部監督も「目指しているものも高いので、(彼らから)いいものを取り入れたいという意識は感じますね。大人が言った色々なことを『いいとこ取り』して自分のものにしようという姿勢がある」という“学ぶ意識高い”チームは、今回のトレーニングで得た知識、感覚を公式戦で活かして一つでも多くのゴールを奪い、岐阜の戦いを勝ち抜く。
(取材・文 吉田太郎)
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●【特設】高校総体2017
大会連覇を狙う帝京大可児高は今大会初戦で大垣日大高と対戦。帝京大可児は今年、県新人戦4試合を計18得点無失点で優勝し、2年ぶりに復帰したプリンスリーグ東海でも優勝候補の名古屋グランパスU18(愛知)、静岡学園高(静岡)といずれも引き分けるなど高い実力を示している。
守備の柱であるCB長澤大輝(3年)が「目標は全国制覇したいです。守備の切り替えだったり、前のスピード感、カウンターだったりの速さはあると思う」という今年のチームは、エースFW久保藤次郎、FW西尾綾祐、MF坂梨寿莉、MF日比野紘樹(全て3年)ら中心に得点力高く、総体岐阜予選でもV候補筆頭。その帝京大可児が貴重な経験も力に、まずは全国切符を獲得する。
帝京大可児は総体予選初戦を3日後に控えた17日、『NIKE ACADEMY TOKYO supported by JYD』のトレーニングセッションを受講した。これは昨年スタートした「継続的な日本サッカーの発展ために、さらなる普及や次世代選手の育成を促進することを目的としたプロジェクト、『JFA Youth & Development Programme(JYD)』」事業の一環。イングランドサッカー協会(FA)の国立フットボールセンターを拠点に活動中の『NIKE ACADEMY』の日本版、『NIKE ACADEMY TOKYO』による“世界基準”のトレーニングを選手たちは体感した。
テーマは主にフィニッシュの部分。『NIKE ACADEMY TOKYO』の小島直人ヘッドコーチから「相手の重心を見ることを忘れないで欲しい」という指摘などを受けながら、自分がフリーになるためにDFやDFラインの重心を見て、動きすぎることなくその逆を取ること、相手のバランスを崩すことなどを学び、タイミングを合わせて守備ラインを突破してシュートを放つトレーニングや10分間のミニゲームなどで学んだことを実践していた。
小島ヘッドコーチは、同じくJYD事業の一環として行われた「得点力不足」解消のためのプログラム『LETHAL FINISHER」で特別コーチを務めたFW柿谷曜一朗(C大阪)の動きを紹介。ドリルメニューでも常に試合を意識してDFを外すイメージを持っていた柿谷のように、試合を想定して一本一本を大切にトレーニングすることを求めていた。
選手たちは意識高く臨んでいたが、1タッチを交えたパス交換、ギャップへのパスで守備ラインを突破しようとした際に技術ミスやタイミングのズレが多見する内容に。久保は「自分たちのミスの多さとか質の低さというのはちょっと出たかなと思います。これからインターハイとか全国行った時に上のチームとやるとなった時にもっと質を上げていかないと、チャンスも作れないし、上にはいけないなと思います」と語り、攻撃の軸の一人である西尾も「プロはやっぱり考えていることが違うなと思いました。一つのことでも試合をイメージしてやっていたりしているので、見習いたいです。日頃から意識していきたい」とよりこだわってトレーニングすることを誓っていた。
今回のトレーニングは帝京大可児がこれから臨む戦いにおいて重要なものだった。個々の技術レベル高く、伝統的にポゼッションスタイルを特長とする帝京大可児は県予選でもボールを支配することが濃厚。だが、過去には圧倒的にボールを握りながらも対戦相手にゴール前を固められて、逆にセットプレーやカウンターから失点して敗れたこともある。
それだけに主将のMF本多訓大(3年)は「岐阜県のチームと対戦する時は相手が引いてくるという場面があるので、それを意識してこのような時期にこういうトレーニングをさせて頂いて、一人一人選手のゴールを取るという意識や、時間内に、延長まで行かずに勝ち切るという意識が身についたと思うので良かったと思います」と語り、堀部直樹監督も「いい刺激になったと思います。(コーチ陣の)教え方が上手なので選手も納得しながらやったのかなと思います。(普段行っているトレーニングの)ゴール前のかかわりでシュートまで1タッチのイメージがちょっと具体化したかなと。繋がったことは良かったです」と頷いていた。
小島ヘッドコーチが驚いていたのは帝京大可児の選手たちのトレーニングへの取り組む姿勢と吸収力の高さだ。「最初から凄く自主性があるというか、誰かに乗せられるんじゃなくて一人一人が向上心を持っているなというのがあったので、落とし込むまでの時間が凄く短くて、積極性があったのでコラボレーションできたという感覚がありました。NIKE ACADEMYとしては単純にメニューをこなすのではなくて、取り組み方や、こうやって取り組んだらこういう発見があるよということも含めて僕も伝えたかったので、何を意識するかや、集中することなど、みんな良く取り組んでくれたのでこのまま続けて欲しいです」と語っていた。堀部監督も「目指しているものも高いので、(彼らから)いいものを取り入れたいという意識は感じますね。大人が言った色々なことを『いいとこ取り』して自分のものにしようという姿勢がある」という“学ぶ意識高い”チームは、今回のトレーニングで得た知識、感覚を公式戦で活かして一つでも多くのゴールを奪い、岐阜の戦いを勝ち抜く。
(取材・文 吉田太郎)
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