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「意味の分からんドリブルでやられた」と岩崎、一方決勝アシストの杉岡は「でたらめというか…」

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[6.17 J2第19節 湘南1-0京都 平塚]

 時計の針は90分を回っていた。だが、0-0で迎えた後半アディショナルタイム、湘南ベルマーレが決勝点となるゴールを奪取する。値千金の得点を演出したのがDF杉岡大暉だった。

 MF石川俊輝から左サイドでボールを呼び込むと、眼前には京都の選手が3人いたものの、迷いなくドリブルを仕掛ける。まずは距離を詰めてきたDF牟田雄祐をなぎ倒すと、DF石櫃洋祐をキレのある切り返しで翻ろう。2人の間を抜けてPA内に持ち込み、グラウンダーのクロスを送ると、ファーサイドに走り込んだDF岡本拓也が蹴り込んで劇的な決勝点が生まれた。

「(岡本)拓也さんは見えていなかったけど、(表原)玄太くんとヨシさん(藤田祥史)が見えて、ヨシさんがマークを外したのでそこに出した。結果論ですが、いい感じに流れて拓也さんがいて入って良かった」

 圧巻のドリブル突破からのアシストとなったものの、U-20日本代表でチームメイトだった京都サンガF.C.のFW岩崎悠人は「意味の分からんドリブルでやられた」と苦笑い。しかし、「めっちゃ悔しいです」と唇を噛むと、「球際が強いのでああいう突破は得意だと思う。杉岡は調子が良いので、僕も負けないように頑張りたい」と、高校時代からしのぎを削ってきた杉岡の活躍に刺激を受けたようだ。

 岩崎の言葉を伝え聞いた杉岡は「本当にそうですけど、でたらめというか、球際とかガチャっとしたのは小さい頃から得意なので」とこちらも苦笑しつつ、「あそこで止まったら、もったいない。どうせ行くなら思い切って行こうと思っていた」と突破を仕掛けた結果生まれた決勝アシストに胸を張った。

 前節徳島戦の決勝ゴールに続き、今節は決勝アシスト。乗りに乗っている杉岡だが、「数字よりも内容を求めていかないとダメだと思う。本当に今はたまたま結果がでているかもしれないだけので、一つひとつのプレーの質を上げていかないといけない危機感を感じています」と決して慢心することはなかった。

(取材・文 折戸岳彦)
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