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[関東]後期成績は対照的…好調東洋大は坂元弾を守り抜き2戦連続“ウノゼロ”3連勝!!駒大は猛攻及ばず4戦未勝利

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東洋大はFW坂元達裕(3年=前橋育英高)のゴールを守り抜いて1-0で勝利した

[10.7 関東大学1部L第15節 東洋大1-0駒澤大 東洋大G]

 第91回関東大学1部リーグの第15節が7日に行われた。東洋大朝霞グラウンドでは東洋大駒澤大に1-0で勝利し、3連勝を飾った。

 前期を終えて同勝ち点の15で折り返した両チームだが、後期の戦いぶりは対照的だ。東洋大は開幕節こそ流経大に1-2で競り負けたが、続く日体大戦を4-1で制すと、前節の東京国際大には1-0で勝利。順位を4位にまで上げていた。

 対する駒大は後期ここまで3試合を1分2敗。前節は桐蔭横浜大と0-0で引き分け初の勝ち点1を獲得していたが、順位は9位と残留争いに巻き込まれようとしている。

 試合の入りが良かった東洋大が、セットプレーから先制点を奪うことに成功する。前半16分、左サイドで得たCKをMF高橋宏季(3年=FC東京U-18)が蹴ると、ボールはゴール前の競り合いからファーサイドに流れる。ここに詰めたFW坂元達裕(3年=前橋育英高)がダイレクトで左足を振りぬき、2試合ぶりとなる今季7点目を突き刺した。

 駒大も徐々に押し返す。しかしシュートがなかなか枠に飛ばない。前半19分のFKのこぼれ球を狙ったDF熱川徳政(4年=藤枝東高)のボレーは枠上に大きく外れる。同20分のMF大村英哉(4年=聖隷クリストファー高)のミドルもGKにキャッチされた。

 さらに前半を1点ビハインドで折り返した後半は、駒大のほぼ一方的な展開になる。だが相変わらず決定力がない。15分に左サイドからMF初芝政弘(4年=千葉敬愛高)がグラウンダーで入れた決定機は、スライディングで飛び込んだFW室町仁紀(3年=東京Vユース)と大村がいずれもボールに触れることが出来なかった。

 ただ東洋大守備陣の奮闘ぶりも評価しないといけない。後半21分にはDF渡邉拓也(2年=FC東京U-18)が左足を打撲するほどの気持ちの入ったプレーを見せて、駒大にゴールを許さない。主将GK伊藤俊祐(4年=柏U-18)も同41分にMF大川雅史(4年=駒澤大高)に打たれたミドルシュートをビッグセーブで防ぐなど、最後まで集中力を切らすことはなかった。

 東洋大はこれで2戦連続の“ウノゼロ”勝利。3連勝と勢いに乗っている。この日はMF勝野瑛(3年=浦和ユース)が累積警告で出場停止。中盤の要を欠く難しい試合だったが、しっかり勝ち点3を積み上げた。「負けるときはこういうタイミングかなと思ったので、選手達には危機感を持って入る試合ように話した」という古川毅監督は、「最終的にしのげたことは財産になる」と収穫の多さを強調した。

 一方の駒大は後期4戦未勝利。2試合連続無得点と厳しい戦いを強いられている。そしてこの日はチャンスを決めきれなかったと印象を強く残す試合になってしまった。秋田浩一監督は試合後、怒号を響かせてイレブンの奮起を促していた。「メンタルの部分が弱い。もう少し強い気持ちが、特に前の人間に欲しかった」。そして指揮官は最後、「負けが込んでくると気持ちも沈んでくるが、もう1回やるしかない」と自らに言い聞かすように話した。

(取材・文 児玉幸洋)
●第91回関東大学1部L特集

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