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ユース取材ライター陣たちが推薦する「選手権予選注目の11傑」vol.5

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土屋氏が注目する関東一高GK北村海チディ。(写真協力=高校サッカー年鑑)

特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『全国高校選手権予選注目の11傑』」

 ゲキサカでは熱戦展開中の第96回全国高校サッカー選手権予選の注目選手を大特集。「選手権予選注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター陣に選手権予選注目の11選手を紹介してもらいます。第2回は(株)ジェイ・スポーツで『デイリーサッカーニュース Foot!』を担当する傍ら、東京都中心にユース年代のチーム、選手を取材、そしてゲキサカコラム『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』も連載中の土屋雅史氏による11名です。

土屋氏:「今回も普段から重点的に取材させて頂いている東京の高校生に限定し、過去の11傑や『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』で取り上げさせてもらった選手を除外した上で、1チームからは1人という縛りを設けて、このメンバーを選出しています。言うまでもなく選手権は高校生にとって最も大きな晴れ舞台。ここに挙げた選手たちにとっても、それ以外の選手たちにとっても、思い出の1ページとして記憶されるような素晴らしい大会になることを祈っています」

以下、土屋氏が注目する11名
GK北村海チデイ(関東一高2年)
「昨年度の選手権開幕戦で先輩の負傷を受け、彗星のように現れたGKはこの1年でさらなる成長を遂げており、全国総体でも初戦の山形中央高戦や3回戦の広島観音高戦でファインセーブを連発。大会優秀選手にも選出された。驚異的な反応速度や高い身体能力を生かした跳躍、飛距離の出る正確なキックに加え、相手FWとフィフティに近いエリア外のボールでも『自分にとっては怖くないので、思い切り行けば相手もビビると思う』というメンタルで飛び出せる守備範囲の広さも魅力的」

DF斎藤彰人(実践学園高3年)
「関東大会出場、全国総体出場、T1リーグ優勝と、今シーズンの都内で結果を出し続けてきた実践学園が誇る不動の3バックの一角を占めるファイター。181センチの長身を生かしたヘディングは守備面のみならず、攻撃面でもセットプレー時の重要なターゲットに。リーグ戦でも3ゴールを叩き出すなど、攻守にチームを牽引する存在であることは間違いなく、日頃は辛口の深町公一監督も『アイツはしっかりやってくれる選手』と信頼を隠さない」

DF今井創一朗(東海大高輪台高3年)
「比較的小柄な選手の揃う技巧派集団の東海大高輪台で、小林陸玖、大橋康暉とチーム内に“三脈”を築く長身DFは、春先こそセンターバック失格を言い渡され、起用されたセンターフォワードで『それが良かった部分もあった』と意外にも川島純一監督の評価を得たが、再び本職に戻って最終ラインで奮闘中。高さ、対人の強さ、スピードとDFに必要な能力はきっちりと有しており、前述した小林とのセンターバックコンビは粗削りではあるものの、都内屈指のユニットに“大化け”するポテンシャルを秘めている」

DF齋藤我空(駒澤大高2年)
「昨年度は入学直後から公式戦に起用されると、そのまま1シーズン通して佐藤瑶大(明治大)とコンビを組みながら、センターバックの定位置を確保。『勝利に貢献できるようなプレーをしないと、メンバーに入れなかった3年生の人たちに顔向けできない』という想いを胸に、選手権での全国8強もピッチで体感した。今シーズンは西田直也の負傷離脱を受け、唯一の全国経験者としての自覚も十分に、先輩たちへ厳しいコーチングの声を飛ばすことも厭わないリーダーシップを発揮。駒澤初の東京3連覇は、この2年生を中心としたディフェンス陣の出来に懸かっている」

MF小菅友寛(都立東久留米総合高3年)
「6年ぶりの全国を狙う東久留米総合にあって、10番を託された中盤のコンダクター。正確なキック精度を評価され、プレースキッカーを任されているが、FKで直接ゴールを陥れることもしばしば。実は小学校時代から地元でもあった東久留米総合を家族で応援しており、『自分でも目指していた高校にしっかり入れて、こうやって試合にも出させてもらっているので、このメンバーと全国に行きたいと思っています』とキッパリ“クルソー愛”は人一倍強い」

MF菅原光義(帝京高3年)
「2年時から最終ラインの統率役を任され、西が丘も駒沢陸上も経験したセンターバックは、今シーズンの春過ぎからサイドハーフへコンバートされると、持ち前のハードワークですぐさまフィット。総体予選では國學院久我山高から1人で2ゴールを奪ってみせた。普段はほんわかした雰囲気ながら、自身も『ビックリした』というキャプテンに指名されたことで、『自分が引っ張っていかないといけない想いはあります』と昨年以上の責任感を抱いてピッチに立つ」

MF鈴木大翔(東京実高2年)
「赤のヒュンメルからオレンジのニューバランスへとユニフォームも変わり、変革の時期を迎えている東京実業で注目すべきは、『自分の得意なプレーはゴール前で仕掛けて決めること』と話す2年生のこの男。ボールタッチの柔らかさや高いフィニッシュ精度は川崎フロンターレU-15仕込みだが、『ユースに上がれなくて悔しい思いをしているので、ここで活躍して上に行けるように頑張りたいです』と強い決意を口に。片山智裕監督も『サッカーに対する“意志”を持っている』と精神面の成長を評価している」

MF佐藤葵士(都立府中東高3年)
「『ずいぶん怒られてきた子だけど、この夏を過ぎてスピードがワンランク上がった』と本宿博史監督も評する府中東の韋駄天アタッカーは、基本的に持ったら気持ちいいくらいにほとんど勝負して右サイドを疾走。『体が勝手に相手の方に行っちゃいます』というドリブルには、動画をよく見ているというネイマール(PSG)やデンベレ(バルセロナ)のようなワクワク感が。左サイドの斉藤琉嘉と佐藤の“仕掛けまくる系ドリブラー”が、2回戦で対峙する國學院久我山高相手にどこまで通用するかは非常に楽しみ」

FW鵜生川治臣(國學院久我山高3年)
「ファナティコス、前橋JYと群馬の名門クラブでプレーしてきたものの、『スタイルが好きだったのと、勉強とサッカーを高いレベルで両立できると思った』久我山へ入学。1年時から攻撃的なポジションで出場機会を得てきた。サイズ以上に高さのあるヘディングとギャップに潜るポジショニングの上手さに加え、飛距離抜群のロングスローもチームにとって劣勢時の大きな武器。『群馬トレセンでも一緒にやっていた』松田陸や田部井兄弟を擁する前橋育英高や、主力の大半が中学時代のチームメイトで占められる桐生一高と全国で対戦できることを楽しみにしている様子」

FWハン・ヨンギ(東京朝鮮高3年)
「悲願の全国大会出場を狙う東京朝鮮のストライカーは、同時に個性派揃いのチームをまとめるキャプテンという重責も。『人一倍声を出すのと、1点でも入れてチームの雰囲気を上げていくのを目標にしています』と話すなど、最前線からチームメイトを鼓舞する姿も逞しい。今シーズンから実の兄がコーチングスタッフに加わっているが、『少しやりにくい部分もありますけど、素直な感想を言ってくれるので、「コノヤロー」と心の中で思いながら、「やってやるよ。見とけよ」みたいな、そういう気持ちにもなれますし、良い刺激になっていますね』とポジティブに受け止めている」

FW窪田稜(成立学園高2年)
「昨年12月のプリンス関東参入決定戦。1-7と大敗を喫した鹿島学園高戦で、唯一の得点を奪ったのはブレイクの予兆。今シーズンのT1リーグで12ゴールを記録し、チームメイトの佐久間駿希と共に得点ランキングトップを走るゼブラ軍団のスピードスターは、「まだ1試合に1点ぐらいしか取れていないので、1試合に2点ぐらい取れるようになりたいと思っています」と頼もしい言葉も。マンチェスター・シティのスターリングを参考にしている裏への抜け出しは、各校の大きな脅威になっている。

■執筆者紹介:
土屋雅史
「(株)ジェイ・スポーツに勤務。Jリーグ中継担当プロディーサーを経て、『デイリーサッカーニュース Foot!』を担当。群馬県立高崎高3年時にはインターハイで全国ベスト8に入り、大会優秀選手に選出。ゲキサカでコラム、『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』を連載中。著書に「メッシはマラドーナを超えられるか」(亘崇詞氏との共著・中公新書ラクレ)。」
●【特設】高校選手権2017

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