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[MOM478]阪南大MF藤原奏哉(4年)_「目立ちたいとは思わない」、渋く走り続ける影のキーマン

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阪南大の影のキーマンMF藤原

[10.24 第95回関西学生L後期第6節 阪南大2-1京都産業大 長居]

 ユニバーシアード日本代表のキャプテンを務めたMF重廣卓也(4年=広島皆実高/京都内定)、華麗なテクニックで観客を魅了するMF脇坂泰斗(4年=川崎F U-18/川崎F内定)、抜群のサッカーセンスを誇るFW山口一真(4年=山梨学院高/鹿島内定)。豪華絢爛なプロ内定選手が注目を集める今年の阪南大だが、彼ら以上に欠かせない選手がいる。それはMF藤原奏哉(4年=ルーテル学院高)だ。

 出場データで見れば、彼がいかに欠かせない選手であるかは明らかだ。昨年は怪我などで戦列を離れることが多かった3人に対し、藤原はフルタイム出場を果たし、優秀選手にも選出。今季も前期第7節の大阪学院大戦を除けば、ピッチに立ち続けている。

 朴成基ヘッドコーチが「分かる人にしか分からない選手」と評するように決して派手ではない。自身も「自分が目立ちたいとは思わない。自分が頑張って、チームがいかに勝てばそれで良い」と話すように豊富な運動量を活かしたボール奪取や味方へのサポートが光る黒子的な選手で「いつも水準以上のプレーをしてくれるし、必ず仕事をしてくれる。プロに行かなければならない選手」と須佐徹太郎監督の評価も高い。

 24日に行われた京都産業大との一戦でも、随所に藤原らしさを感じさせるプレーが見られた。後期に入ってから、チームの調子が上がらず3連敗。「僕が入ってから一度もなかった」という危機的状況を救うべく絶妙なポジショニングからのボール奪取や、前方に飛び出してミドルシュートを狙うなど攻守両面に顔出し、2-1での勝利に貢献。

 須佐監督が「今日はスリッピーなピッチだったので奏哉にしてはボールロストカウンターを受ける場面があったけど、その後すぐに奪い返すのは立派。随所に奏哉らしい効いてるプレーも見せてくれた」と一定の評価を与えたほか、視察に訪れたJクラブスカウトが「やっぱり藤原は良いね」と声を揃えていたのが印象的だった。

 今でこそ阪南に欠かせない藤原だが、中学、高校では無名の存在で、センスが認められたのは大学に入ってから。2年生になってから試合に出始めたが、当初は「上に行けるとは思っていなかった。自分の立ち位置を探りながら、周りに迷惑をかけないようにやっていた。自分のできることをやれば、見てくれる人に存在価値を認めてもらえると思っていた」。

 主力に定着してからは、大学に入るまでは感覚で選んでいたプレーをしっかりと分析し、見る意識を高めた結果、組み立て能力も向上。同時に「プロに行くような次元の違う選手と練習することでちょっとは上手くなったと思うし、皆の上手い部分を盗んでいけばもっと上手くなれると考えた」と強烈なチームメイトの刺激を受け、急激な成長を遂げてきた。

 「地味なんで」と苦笑いするように、今でも控えめな性格は変わらないが、目標に向かってのどん欲さは出てきた。憧れであるプロ入りと「大学に入ってからリーグ優勝しか出来ていないので、今年は日本一を獲りたい。そのためには、まずはインカレへの出場権を獲得したい」という目標を叶えるため、残りの試合も藤原は渋く走り続ける。

(取材・文 森田将義)
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