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鹿島は今節で連覇決まらず…川崎Fが執念の1点で逆転Vへ望みつなぐ

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川崎FはG大阪に1-0で競り勝った

[11.18 J1第32節 川崎F1-0G大阪 等々力]

 2位川崎フロンターレはホームでガンバ大阪と対戦し、1-0で競り勝った。負ければその時点で鹿島の2連覇が決まる一戦。相次ぐ決定機を生かせず、嫌な雰囲気も漂ったが、後半37分にセットプレーから1点を取り切った。この結果、残り2試合で首位・鹿島との勝ち点差4をキープ。逆転優勝への望みをつないだ。

 川崎Fは4日のルヴァン杯決勝・C大阪戦(0-2)から先発2人を入れ替えた。負傷明けでC大阪戦に途中出場したMF阿部浩之が9月23日の神戸戦以来となる先発復帰。C大阪戦は出場停止だったDF奈良竜樹も先発した。
 G大阪は10月29日のJ1仙台戦(1-1)から先発3人を変更。1トップでFW呉屋大翔が14試合ぶりに先発し、両サイドハーフもともに今季初先発となるMF米倉恒貴が右、MF高木彰人が左に入った。高木はJ1リーグでは初先発。日本代表の欧州遠征から戻ったMF倉田秋、MF井手口陽介、DF三浦弦太、GK東口順昭もそろって先発した。[スタメン&布陣はコチラ]

 ルヴァン杯決勝での敗戦から2週間。勝って逆転優勝に望みをつなげたい川崎Fが序盤から試合の主導権を握る。前半4分、左クロスにFW小林悠が頭で合わせると、同11分には阿部がPA手前からミドルシュート。しかし、いずれも枠を捉えられず、同15分にもMF大島僚太がワンタッチでゴール前に浮き球のパスを送り、後方からフリーで走り込んだMF中村憲剛が右足ボレーで狙ったが、大きくクロスバーを越えた。

 一方的な試合展開に持ち込む川崎Fだが、1点が遠い。前半28分、中村の左CKからニアの奈良が打点の高いヘディングシュートを放つが、東口が好セーブ。同30分にはMFエドゥアルド・ネットのスルーパスに反応した小林がPA内に抜け出すが、シュートではなくマイナスのパスを選択し、相手選手のクリアに遭った。

 スコアレスで折り返した後半開始からG大阪は呉屋に代えてFW赤崎秀平を投入。何とか流れを変えたいが、後半も川崎Fのペースが続く。後半5分、カウンターから中村が持ち上がり、左サイドに展開。小林がキープして阿部につなぎ、阿部が右足でミドルシュートを狙ったが、わずかにゴール右に外れた。G大阪は同7分、高木に代えてFW長沢駿を投入。4-4-2にシステムも変更した。

 攻勢を続ける川崎Fは後半9分、相手最終ラインの背後にこぼれたボールに小林が反応。そのままPA内に切れ込み、GKと1対1を迎えたが、左足のシュートは東口が必死に伸ばした右足に防がれた。同13分にはMF家長昭博が右足で強烈な右足ミドルを放つが、これも東口がセーブ。同15分、中村の左FKに合わせたDFエウシーニョのヘディングシュートも東口のビッグセーブに阻まれた。

 相次ぐ決定機を逃し、試合は徐々に膠着状態に入る。G大阪は後半26分、赤崎が右足でミドルシュート。ようやくシュートの形をつくったが、ゴール前のDF谷口彰悟に当たって枠を外れた。川崎Fは後半28分、エドゥアルド・ネットのスルーパスに家長が抜け出すが、左足のシュートは至近距離でまたも東口がストップ。同31分にはDF車屋紳太郎の左クロスにフリーの家長が合わせたが、右足のシュートは大きくゴール上に外れた。

 川崎Fは後半31分、最初の交代カードを切り、阿部に代えてMF長谷川竜也を送り込む。G大阪は同35分、最後の交代枠で米倉に代えてDFオ・ジェソクを投入した。オ・ジェソクは右サイドバックに入り、DF初瀬亮が左サイドハーフに、倉田が右サイドハーフにポジションを移した。

 すると後半37分、川崎Fは中村の右CKを家長が頭で落とし、エウシーニョが左足でシュート。これが東口の股間を抜け、ついにゴールをこじ開けた。結局、この1点が決勝点となり、川崎Fが1-0で勝利。苦しみながらも勝ち点3をもぎ取り、優勝への望みをつないだ。

(取材・文 西山紘平)

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