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アトレティコ会長が断言「フットボールはビジネス。感情は失われるべき」

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アトレティコ会長が「フットボールはビジネス」と断言

 アトレティコ・マドリーのエンリケ・セレソ会長が、「フットボールはビジネス」であると断言した。

 映画プロデューサーを本職とするセレソ会長は、スペインのフットボールカルチャーマガジン『パネンカ』の「フットボールと映画」という特集テーマでインタビューを受け、同スポーツに感情が必要がないことを主張している。

「フットボールから感情が失われているのではない。失われなければいけないんだ。感情や忠誠は良いものだが、フットボールはビジネスだ。私は現実主義なんだよ。一選手に恋をしたとして、明日その選手に関する断れないようなオファーが届いたらどうする? 私であれば良い形で退団することを望むね」

「アトレティから退団したすべての選手が、幸せな形でここを去っていた。クン(アグエロ)以外の全員がね。アグエロは別れを告げることさえしなかった。ファルカオやフォルランのようにここを去ったならば、ファンは彼をもてなし続けていただろうが、だからこそ彼に対する批判は論理的なものだと思う。私の父は一つの会社だけに従事していたが、現代において、一つの会社で働き続ける期間はどれくらいのものなんだ?」

 セレソ会長はまた、アトレティコファンから大きな愛情を受けるディエゴ・シメオネ監督、今夏にアトレティコ退団を希望したFWアントワーヌ・グリーズマンにも言及している。

「興味があるのは、シメオネがここを出て行くときのことだ。ファンは彼を英雄と捉え続けるのだろうか……。おそらくファンは、非現実的な感情を抱えることをやめるだろうね。ファンが退団希望を宣言したグリエーズマンを許さないことについては、どう説明するか? 選手たちはエンブレムにキスをするためにここにいるわけじゃない。ゴールを決めるため、プレーするためにいるんだ。私たちは感情で選手を補強するわけじゃないんだ。彼らの足と頭を見て獲得するんだよ」

「環境を変えることを望む選手がいるとすれば、それはさらなる待遇を用意しているクラブが現れたということだ。2倍の給料を支払う会社が存在するのに、前の会社に残る従業員など見たことがない。人々が話しているフットボールにおけるロマンチシズムは不明確なものだ。フットボールはロマンチックなものではなく、11人の選手と1人の監督によって表現される現実的な組織なんだよ。人生と同じだ」

 アトレティコのファンは、スペインの中でも感情的な人々とされているが、セレソ会長のこの一連の発言は議論の的にもなり得そうだ。もちろん、会長という立場から話した言葉ではあるが……。

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