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[MOM2395]青森山田MF郷家友太(3年)_有言実行のゴール。安藤とのライバル対決は「自分が決めて1-0で勝つ」

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後半4分、青森山田高MF郷家友太が左足で2点目のゴール(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 全国高校選手権2回戦 青森山田高 5-0 草津東高 フクアリ]

「試合前に『自分が決めて、試合を決める』とみんなに言っていたので、それを実行できたのは良かったと思います」。前回王者・青森山田高の10番、U-18日本代表MF郷家友太(3年、神戸内定)が有言実行のゴールだ。

 初戦の硬さもあったか、前半の青森山田は優勢に試合を進めていたものの、相手のカウンターを受けるシーンもあり、大半の時間を0-0で過ごすことになった。それでも37分、青森山田は左サイドを突破したMF檀崎竜孔(2年)のクロスをファーサイドの郷家が得意のヘディングシュートで決めてスコアを動かす。

 宣言通りに決めたゴールについて郷家は「ニアに(中村)駿太が入って行くのが見えて、駿太にDFがついていくと思ったので、ファーに流れたらボールが来るかなと思いました。(DFと被って)直前までボールが来るのが見えていなかったんですけど、反応して打てたのが良かった」。チームを勢いに乗せる10番の貴重なゴールだった。

 郷家は後半4分にもゴール前の混戦から“打てば何かが起こる”と強引に左足を振り抜いて2点目。黒田剛監督は「ゴールを取って勢いをつけてくれたり、硬さを取ってくれたりというそんな役割ももちろんあると思う」と“エースの役割”について語っていたが、郷家はFW中村駿太(3年)とともにその期待通りの活躍を見せて、チームを白星へ導いた。

 後半20分にはPAに流れてきたボールを右足で狙い、ゴール。ガッツポーズした郷家だが、同時に左足を振り抜いた中村の足にも当たっており、記録は中村のゴールとなった。「駿太も触って喜んでいたので譲りました」と“幻のハットトリック”に苦笑い。それでも今年、チームをまとめることができない悔しさも味わいながら、エース、中心選手としての自覚を高めてきた郷家は、今後も自分がその技術と抜群の跳躍力、得点力などの武器でチームを勝たせる意気込みだ。

 3日の3回戦では長崎総合科学大附高(長崎)と対戦。組み合わせが決まった時からU-18日本代表でチームメートの同校エースFW安藤瑞季(3年、C大阪内定)と連絡を取り合い、開会式でも対戦を約束していたという。その3回戦へ向けて郷家は「撃ち合いじゃなくて1点を争うゲームをしたいと思っています。意識している存在なので、安藤に決められずに自分が決めて1-0で勝つというゲームをみんなでやっていきたいと思っています」と宣言。プレミアリーグEASTとの「得点王2冠」も期待されるエースが自らのゴールでライバルを打ち破り、目標の連覇へ向けて前進する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2017

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