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2冠、兄弟、無失点…流経大柏“VVV”王手!CB関川「思いを背負って」

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攻守のキーマンDF関川郁万が流経大柏を“記録的V”に導く

[1.6 全国高校選手権準決勝 流通経済大柏高 1-0 矢板中央高 埼玉]

 流通経済大柏高(千葉)が10年ぶり2度目の優勝に王手をかけた。決勝は8日、前橋育英高(群馬)と激突する。

 “記録的V”を目指す。まずは2冠。流経大柏は昨年夏の高校総体で、9年ぶり2回目の優勝。初の単独優勝を経験した。そして迎えた冬。10年ぶりの決勝の舞台は、15年の東福岡以来となる2冠を目指すことになる。

 兄弟V。流経大柏の“兄貴分”である系列校の流通経済大は、昨年12月に行われた大学選手権(インカレ)を3年ぶりに制覇。“弟分”に兄弟Vの権利を託した。大学の中野雄二監督はインカレ期間中から事あるごとに“兄弟V”の夢を語っており、学校にとっての強い悲願であることが伝わる。

 そして流経大柏の強さを物語る数字として、決勝までの3試合を無失点で勝ち上がったことが挙げられる。決勝の相手、前橋育英は準決勝で失点。流経大柏のみが無失点優勝への挑戦権を得た。達成となれば1999年の市立船橋高以来で、18年ぶりの快挙となる。

 流経大柏を攻守で牽引するのはDF関川郁万(2年)だ。CBとして無失点の立役者ながら、高校総体の前橋育英との対戦では決勝点を奪うなど、決勝のキーマンになることは間違いない。

 準決勝で破った矢板中央高(栃木)には、早生まれのため、1学年上ながら同じU-17日本代表メンバーに選ばれたことがあるMF松井蓮之(3年)がいた。試合後には整列より先に松井のもとに足を運び、健闘をたたえ合った。

「絶対に勝てよと言われた。今まで戦ってきた選手もそうですけど、決勝ではそういう人の思いも背負って戦いたい。そして(本田裕一郎)監督にも選手権10年ぶりの優勝をプレゼントしたいです」

 17歳。当たり前だが、前回の市船の無失点Vは生まれる前。流経大柏の10年前の優勝も「ビデオでしか見たことがない」。大会前には「すごい奴とやれば楽しくなっちゃう」と声を弾ませていた関川。今季の対戦は高校総体では勝利しているものの、プリンスリーグで連敗を喫している前橋育英との決勝戦。相手にとって不足はない。「最後は勝って終わって、選手権を優勝出来たら最高です」。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 児玉幸洋)

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