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[関東大会予選]神奈川4冠狙う東海大相模、関東予選を初制覇!! 変則0トップで三浦学苑を4発圧倒

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関東大会神奈川県予選を初制覇した東海大相模高

[5.6 関東高校大会神奈川県予選決勝 東海大相模高4-0三浦学苑高 保土ヶ谷公園サッカー場]

 関東高校サッカー大会神奈川県予選は6日、横浜市内の保土ヶ谷公園サッカー場で決勝戦を行った。創部初の関東大会出場を決めた東海大相模高と2年連続県予選制覇を狙う三浦学苑高が対戦。前後半に2点ずつを奪った東海大相模が4-0で勝利し、今季最初の県内タイトルを獲得した。

 東海大相模は「勝負の年」として臨む新シーズン。全国出場経験は昨季総体の1度ながら、「関東大会予選と総体予選、K1リーグ(神奈川県1部)、選手権予選の県4冠。プリンスリーグ昇格。そして最後は埼玉スタジアムで2試合やって終わる」(有馬信二監督)という高い目標を掲げている。この日は、そんな算段が過大評価でないことを証明するような完勝劇だった。

 試合の主導権は終始、東海大相模が握った。カギとなったのは5-1-4とも言える変則フォーメーション。とくに最前線のシステムはユニークで、両ウイングのFW女井寛司(3年)とFW森丈一郎(3年)が前に張り出す一方、中央のMF中山陸(3年)とFW{吉田浩太}}(3年)は引いた位置に立ち、偽のストライカーを置かない“ゼロトップ”のような仕組みだった。

 スタートポジションは5バックと1-4のブロックで2つの『V』を描くような布陣。サイドへの大きな展開から、ウインガーで勝負をしかけるという狙いだ。すると前半11分、理想どおりの形からスコアが動く。中盤の中山が左に出し、女井が一気に縦へと突破。カットインから右に向かってパスを出すと、森のところでいったん詰まったが、折り返しを受けた吉田が力強いシュートで狙い、ゴール左上隅に突き刺した。

 早々にリードを奪われた三浦学苑は前半15分、この日最初のチャンスをつくった。トップ下に入ったMF末次怜(3年)が細かいパス交換から前にしかけ、ゴール前で倒されてFKを獲得。東海大相模は7~8枚の壁を敷いてふさいだが、末次みずから蹴ったボールはゴール右下隅へ。だが、GK夏井隆太(3年)が片手でかき出し、かろうじて難を逃れた。

 東海大相模は飲水タイム明けの前半30分、ゴール正面やや左からのFKを中山が狙ったが、これはゴールポストに直撃。大きなチャンスを逃したが、レベルの違う動きを見せていた背番号6はすぐに“二の矢”を繰り出す。直後の同31分、DF堀川侃太(3年)のパスをハーフライン付近で受けると、ボールを持ちだして右足を一閃。GKが飛び出していた無人のゴールに鋭く刺さり、50m級のロングシュートでリードが2点に広がった。

 ハーフタイムを迎えても東海大相模のペースは変わらない。後半8分、中山、吉田がつないだボールが中島にわたり、ミドルシュートで3点目。さらに同14分、右サイドでDF川浪豪恋(3年)がスローインを送ると、ニアで吉田がすらし、ボールはファーサイドへ。攻め上がっていたDF千島蒼生(3年)がゴールライン際までえぐると、相手DFに触れられながらネットを揺らし、試合を決定づける4点目が決まった。

 三浦学苑は後半17分、細かいコンビネーションに絡んだMF池崎鉄人(3年)に代えてMF三崎陸(3年)、1トップで身体を張ったFW原田遥翔(3年)に代えてFW竹下大成(3年)を入れるが、劣勢を打開することができない。一方の東海大相模は、負傷していたMF有馬和希(3年)を復帰させるなど、徐々に今後に向けた試運転モードに切り替えていった。

 三浦学苑は後半29分、右サイドを突破したMF川上渚(3年)のクロスにFWウォー・モハメッド(3年)が頭で合わせたが、ボールは大きく枠外へ。その後はほとんどチャンスをつくれず、東海大相模の攻撃を受ける場面が続き、そのままタイムアップ。昨季県王者の三浦学苑を4-0で破った東海大相模が、初めて関東大会予選の優勝カップを手にした。

 勝利した東海大相模の有馬監督は「怪我人がいるなかで、ここまでやれたのは良かった」とフルメンバーでないことを明かし、「ただ、いろんな選手が試せたし、みんな使えるということが分かった」と5人の交代カードを使い切った効用を指摘。「言わなくても主体的にやってくれる。こっちが楽しくやっているくらいですよ」とピッチで戦い抜いた選手たちを称えた。

 6月1日に群馬県内で始まる関東大会では「出場するのが初めてなので、もう一つ上の舞台を経験しながら、サブの選手も使って選手層に厚みを出したい」と課題を設定。それを乗り越えた先に、総体、県リーグ、選手権といった本番が待っているという認識で臨んでいく。「とんでもなく楽しみなチームですよ」(有馬監督)。鮮烈な“1冠目”を勝ち取った相模のタイガー軍団が、大きな夢に向かって最高のスタートを切った。

(取材・文 竹内達也)

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