beacon

進化する“公立の雄”大津、勝者の強さを自分たちも見せてインハイ全国へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

大津高FW奥原零偉は存在感ある動き

[5.5 高円宮杯プリンスリーグ九州第6節 大津高 1-5 鳥栖U-18 大津多目的G]
 
「鳥栖の強さは拮抗した中でも点数を獲れて、失点しないところ」。今年公式戦初黒星を喫した大津高の平岡和徳総監督は、鳥栖U-18の成熟度と得点を取り切る、守り切る強さを認めていた。

 スコアは1-5。だが、スコアほどの差はなかった印象だ。大津は大黒柱のMF福島隼斗主将と“植田2世”CB吉村仁志(ともに3年)がともにケガ明けで出場を見送り、“飛車角落ち”の中での試合。それでもMF松原亘紀やFW奥原零偉、MF大竹悠聖(いずれも3年)がチームの柱になってきていることを印象づけるようなプレーを見せた。

 また新人戦では主に交代出場だった188cmの大型FW大崎舜やMF高見柊真(ともに3年)も幾度か自分の武器を発揮してチャンスメーク。それぞれのポジショニングの良さを含めた個の力を発揮しながら中央、サイドから決定機を連発していた。

 一方で注目の10番FW水野雄太(3年)は珍しく力を発揮することができず、悔し涙を見せていたほか、日本一を狙うチームらしからぬ形の失点が続いたことは確か。タレントたちが進化を印象づけた一方、悔しい敗戦に。それだけに日々、個人、チームとしてさらなる進化を遂げ、鳥栖U-18のように決め切る、守り切る強さをより求めていく。

 プリンスリーグ九州は中断期間に入り、インターハイ予選がスタートする。大津は熊本県新人戦準々決勝で秀岳館高を6-0、同準決勝でルーテル学院高を7-0、同決勝で東海大熊本星翔高を9-0とそれぞれ大差で破っている。この日、大きな学びを得て、福島、吉村も復帰するだけに、日本一を目指す“公立の雄”は激戦区・熊本を再び圧倒的な力で勝ち抜いて全国に復帰する。
 
(取材・文 吉田太郎)
●2018高円宮杯プリンスリーグ特集

TOP