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牛乳配達員からロシアW杯へ…イングランド代表GKが紡いだ奇跡の成功物語

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イングランド代表に選ばれたGKニック・ポープ(バーンリー)

 ロシアW杯のイングランド代表に選ばれたGKニック・ポープ(26、バーンリー)の経歴に注目が集まっているようだ。イギリス紙『ガーディアン』は今年3月、代表初選出を受けて特集記事を掲載。その驚くべき経歴が淡々と記されている。

 事の始まりは16歳の頃。当時プレーしていたイプスウィッチのユースチームを追放され、N・ポープは路頭に迷うこととなった。まずは収入を得るため牛乳配達員のアルバイトを開始。その後、ウエスト・サフォーク大で勉学に励むかたわら、実質8部リーグ所属のベリー・タウンFCでプレーするようになった。

「ビジネスマーケティングとスポーツ科学を学びながら、ソーハムにある村の外れで牛乳配達員をしていました。ノンリーグでは150試合に出ることができ、これはアカデミーでは不可能だったと思います。選手として成長するのを助けてくれましたね」

 一時はリザーブ・チームが所属する実質11部のリーグ戦にも出場していたN・ポープだったが、徐々に頭角を現してきた2010年にはトップチームの実質7部昇格に貢献。すると、11年に転機が訪れた。わずか100ポンド(約17000円)の週給とは言え、リーグ・ワン(実質3部)のチャールトンFCに加入することができたのだ。

 もっとも、成功物語が始まるのはまだ先のこと。チャールトンには2016年まで所属したが、大半のシーズンはローン移籍で下部カテゴリに放出され、4~6部をウロウロしていた5年間。だが、真面目に取り組んでいれば“拾う神”もあった。16年、資金が乏しい中でプレミア昇格を決めたバーンリーに、控えGKとして招かれることとなった。

 ほどほどの期待を背負ってやってきたN・ポープだったが、16-17シーズンはリーグ戦への出場はなし。しかし、17年9月16日のプレミアリーグ第4節、GKトム・ヒートンの負傷により、途中出場でプレミアデビューの機会をつかんだ。それはロシアW杯の代表発表から、わずか8か月前のことだった。

 そこからはメキメキと秘めた才能を発揮し、リーグ戦33試合連続スタメンでチームのプレミア残留に大きく貢献。セーブ率76.5%は、他のどのイングランド人GKよりも高いものだった。そして今年3月、初めてA代表に招集されると、5月16日、GKジョー・ハートを差し置いてロシアW杯に臨む23人の中に名前を連ねた。

「私の野心はこのチームの誰よりも大きい。ハングリーでなければならないし、自分のことを証明したい。リーグ・ワンに居たころは、(ローン移籍先の)リーグ・ツーで1試合プレーすることが目標だった。ただ、私は私ができる最高のGKになることを夢見ている。バーンリーにはトップカテゴリを楽しむために来た。ただ、今はイングランドでプレーすることが目標なんだ」

 初招集の際には、そんな野望を淡々と語っていたというN・ポープ。W杯出場のためには共に選出されたGKジョーダン・ピックフォード、GKジャック・バトランドの壁が立ちはだかるが、レスター・シティをプレミア制覇に導いたFWジェイミー・バーディと共に、すでに“苦労人”の希望の星となっていることは間違いなさそうだ。

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