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[MOM2522]成徳深谷DF堀口新大(3年)_南米仕込みの“鋼メンタル”、緊急起用を見事に完遂

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緊急起用に応えた成徳深谷高DF堀口新大(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.2 関東大会1回戦 成徳深谷高3-1古河一高 前橋フットボールセンターA]

 大会前にディフェンスリーダーが離脱。出てきた代役も負傷交代――。そんな成徳深谷高の危機を救ったのは、急きょピッチに立つことになったDF堀口新大(3年)だった。中学時代にアルゼンチン修行の経験を持つ“鋼のメンタル”の持ち主。Aチームデビュー戦の出来には為谷洋介監督も称賛しきりだった。

 これまでAチームでのプレー経験はなし。埼玉県2部(S2)リーグ所属のBチームで主将を務める男にお呼びがかかったのは、関東大会1回戦の前半8分のことだった。ロングスローの競り合いでDF山田宏心(3年)が負傷。守備の柱であるDF成澤圭梧(3月)が離脱中だったこともあり、“控えの控え”にお鉢が回ってくる形となった。

 試合前日、為谷監督は「前半1分で怪我するかもしれないからな」と冗談めかしたそうだが、これがまさかの“言霊”に。だが、背番号16にとっては願ってもないチャンス。「次は自分しか居ないと思っていたので、準備はできていた」。山田の退場から遅れること約3分、意気揚々とタッチラインをまたいでいった。

 幼少期からの水泳で鍛えたというフィジカルが武器。序盤からハイプレスをかけ、ボールを持てばすぐさまロングボールを蹴り込んでくる古河一高の攻撃に、そんな長所がおもしろいほどハマった。「競り負けたのは1回くらいで、自分なりには最高のプレーができたと思っています」。チームも逆転勝利を飾り、“代々役”を見事に完遂してみせた。

「遜色なくやれたし、持ちこたえてくれた。今後の戦力のオプションになってくれる」。そう高評価を下した為谷監督は、さらに言葉を続けた。「持ち味は堅実なところと、劣勢でもひるまないところ。中学時代はコンソルテFCというチームで、夏休みにアルゼンチンに行かしてもらっていたみたいです。環境が悪いところでもやれるメンタリティーがあって、自分の仕事をまっとうしてくれます」。

 本人に詳しく話を聞くと、希望者3人が参加したという短期留学は中学2年時の約1か月間。名門クラブのリーベル・プレートの練習に参加し、「みんな同じ年齢なのに成澤(身長183cm)みたいな体格」の中でプレーしていたそうだ。「球際が強くて、そういうサッカーの仕方を学んだ」という経験はいまもなお生きている。

 チームメートの負傷の状況によっては3日の準決勝以降もプレーする予定で、それはすなわちインターハイに向けたアピールの場となる。「正直まだ(チームのライバルに)勝てていないので、まず明日からの試合で勝てるように頑張って、ポジションを奪えるようにやっていきたい」。まずは目の前のチャンスに集中し、夏の大舞台で定位置をつかむ。

(取材・文 竹内達也)

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