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2点差追いつかれても…IPU・環太平洋大が常葉大をAT弾で突き放し明治大との2回戦へ

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IPU・環太平洋大が接戦を制して2回戦へ

[8.31 第42回総理大臣杯1回戦 常葉大 2-3 IPU・環太平洋大 万博記念競技場]

 夏の大学日本一を決める第42回総理大臣杯が31日に開幕。万博陸上競技場で行われた常葉大(東海1)とIPU・環太平洋大(中国)の一戦は、3-2でIPUが勝利した。

 2007年の開学と共に創部し、今年で11年目。横浜フリューゲルスで活躍した桂秀樹監督の下で力をつけ、近年はコンスタントに全国の舞台に立つIPUがチームとしての積み上げを感じさせるゲームを披露した。

 序盤は想定していた4バックではなく、3バックで試合に入った常葉大への対応が遅れたが、時間の経過と共にIPUが落ち着いてゲームを進めていく。警戒していたFW土井智之(3年=神戸弘陵高)に対しても、主将のDF平松遼太郎(4年=青森山田高)を中心に対処。前半19分にボールロストから土井に打たれたシュートもGK宮野光雄(4年=瀬戸内高)のパンチングで難を逃れるなど、「今年は簡単な失点が多かった」(平松)という課題を感じさせない守りを続けた。

 攻撃でも主力の欠場により、DFからコンバートされたMF森園貴仁(3年=筑紫台高)と7月まで怪我に苦しんだMF曽田一騎(1年=大社高)が急きょボランチを組むことになったが、互いの特徴を活かしながら、チャンスを伺った。中央で数的優位を作ることで相手を食いつかせ、空いたサイドからのクロスで相手ゴールに迫ると32分にはDF林龍正(2年=希望が丘高)の左クロスが右ポストに直撃。こぼれ球を拾ったDF土居晃貴(3年=玉野光南高)のパスをFW赤木直人(3年=飛龍高)が冷静に決めて試合を動かした。

 後半10分にはMF中峯正博(4年=徳島市立高)のパスからゴール前に飛び出したFW田中翔(3年=佐賀東高)が2点目をマークしたが、以降は「後半は自力の差が出た」(桂監督)と劣勢を強いられた。守備陣の足が止まり始めた20分には、MF野中新史(2年=神戸弘陵高)パスからFW杉本マテウス(3年=新居高)にDFの背後を突かれ、失点。37分にはDF野田椋雅(2年=山梨学院高)のヘディングシュートがゴール前にこぼれた所をMF松田嵐太(2年=東海大付属静岡翔洋高)に押し込まれた。

 残り10分を切ったタイミングでの同点劇は気落ちしてもおかしくないが、平松が「僕らはチャレンジャーで、ジャイアントキリングをおこす立場。”0-0に戻っただけ”という気持ちになれた」と話したようにIPUの選手は勝利を諦めない。チャンスを信じて、戦い続けるとアディショナルタイム2分には中盤でボールを持った曽田が右前方にロングパスを展開。前線で待ち構えた赤木の下にボールが入ると、最後の力を振り絞って放った一撃がゴールネットを揺らし、3-2で試合を終えた。

 IPUは総理大臣杯、インカレともに5回出場しているがこれまでは思うように結果を残せずにいた。変化の兆しが見えたのは、昨年8月。全国の強豪が集う石川遠征で善戦し、確かな手応えを掴んだという。12月に行われたインカレでは仙台大から初得点と初勝利を記録。経験者が残った今年は更にチーム力が上がっており、夏の石川遠征では上位入りし、「粘り強く戦えるという自信がついた」(桂監督)。

 次に迎える明治大は日本一の経験を持つ全国屈指の強豪。タレントの質も高水準で、2月のデンソーカップで明治の選手と対戦した平松が「次元が違うと感じた」と話す程だ。

 ただ、「IPUは全国で1勝して満足するのではなく、2勝しようとチーム立ち上げ当初からやってきた」(平松)今年はこれまでとは違う。苦戦を覚悟しながらも、平松は「昨年のインカレを経験している選手が多いので、明治という名前にもビビることはない。しっかり自分たちらしいボールを回すサッカーができれば、簡単には負けないと思う」と口にする。「2回戦で簡単に負けたら、『初戦で勝てたのはマグレか』と思われてしまう。明治に勝てば『本物だな』となると思うので、明治に勝ちたい」。そう平松が話すように次戦は真価を見せつけ、校名を全国に知らせる絶好の機会。この日と同様に最後まで貪欲に白星を狙いに行く。

(取材・文 森田将義)
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