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明治大が関西王者大阪学院大を完封、史上3校目の4年連続決勝進出

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明治大が4年連続の決勝へ

[9.7 総理大臣杯準決勝 明治大3-0大阪学院大 ヤンマー]

 第42回総理大臣杯の準決勝が7日、ヤンマースタジアム長居で行われ、第1試合では明治大(関東4)が大阪学院大(関西1)を3-0で下した。明治大は総理大臣杯では史上3校目となる4年連続決勝進出を果たした。

 1977年に始まった第1回大会から今年で42回目。長い歴史の中で、4年連続して決勝に進出したのは1987年から90年までの順天堂大、2001年から04年までの駒澤大だけだった。明治大は堂々その記録に肩を並べた。

 明治大は序盤から主導権を握ってゲームを進めた。特に右サイドのMF渡辺悠雅(4年=横河武蔵野FCユース)の突破や、MF中村健人(3年=東福岡高)の流動的な動きが効果的で、大院大ゴールに確実に迫っていく。

 すると前半29分、FW村田航一(4年=日章学園高)のパスを中央で受けたMF安部柊斗(3年=FC東京U-18)が右サイドに展開。渡辺がクロスを上げると左サイドで受けた中村が浮き球で折り返す。ここに豪快に走り込んだ安部がヘディングで叩きつけて、先制点を奪った。

 後半は効果的な交代策で流れを引き寄せる。後半15分過ぎから前線の選手を入れ替え。スピードのあるMF小柏剛(2年=大宮ユース)らを投入して、大院大の前に出ようとする動きを封じる。

 すると後半37分の途中出場MF森下龍矢(3年=磐田U-18)の反転シュートはわずかに枠左に外れたが、同39分、DF袴田裕太郎(4年=浜松開誠館高)のパスを受けた小柏がドリブルからゴールネットを揺らして待望の追加点。同アディショナルタイムにも袴田から小柏のラインで得点が生まれ、ダメを押した。

 栗田監督は試合後、ボランチ中村の流動的な動きなどについて、「相手の13番(右SBの谷口祐貴(4年=福岡U-18))の脇にスペースがあったので、攻撃の時は(普段の4-4-2から)3-4-3した」と狙いがあったと強調。守っても今大会初完封と攻守に安定感を見せたことで口も滑らかだ。

 4年連続して夏の全国タイトルの決勝。ただ過去3年の決勝は1勝2敗と負けが先行。昨年も法政大に0-1で敗れ、悔しい思いをしている。MF小野雅史(4年=大宮ユース)は昨年は故障の影響で決勝はベンチで敗戦を見届けた。悔しさは同じ舞台で晴らすしかない。“決勝しか知らない世代”の背番号10は、「今年こそチームを勝たせたい」と静かに闘志を燃やしていた。

(取材・文 児玉幸洋)
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