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[スペシャルオリンピックス]5試合で60失点。「1点とりたい…」。SON・愛知AのGK小野寺主将が描く夢

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小野寺遥は大声を出して味方を鼓舞した

[9.24 スペシャルオリンピックス愛知大会 3位決定戦 愛知A 0-14 埼玉 トヨタスポーツセンター]

 相手のシュートを何度もはじいても、最後はゴールネットを揺らされた。大会を通じて60点も奪われ、得点は0。それでもGK小野寺遥は地元のSON・愛知Aの主将として、胸を張った。

「残念でした。最後まであきらめないように戦ったんですが……。声を出せば必ず奮い立つんじゃないかなと思って」

 前日23日の決勝ディビジョンで対戦したSON・熊本には31失点。試合中、ムードを変えたいと考えた小野寺はゴール裏のスタンドにくるりと体を向け、大声でこう叫んだ。

「もっと声をください!!」

 スタンドはどっと沸いた。点をどれだけとられても、明るさだけは失わなかった。

 愛知Aのメンバーは普段、フットサルの練習を積んでおり、ピッチサイズ、ゴールやボールの大きさ、人数、選手交代、あらゆることで勝手が違いすぎた。しかし小野寺は、それを言い訳にすることはなかった。

 生まれたときから障がいを抱えていた小野寺は心臓も弱く、中学1年のときに手術を受けた。好きなサッカーをやりたくて中学のサッカー部に籍を置いたが、活動はできなかった。

「そんなときにスペシャルオリンピックスに出会えたので、念願だったサッカーができたんです。これからもこのチームでサッカーを続けたい。このチームで1点をとりたいです」(小野寺)

 チャンスをもらえたから、目標が生まれた。ピッチを後にする小野寺の目は最後まで輝いていた。

(取材・文 林健太郎)

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