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限られた出場時間でも貫いた全力プレー。埼玉県FW山内「人生の財産になった」

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埼玉県FW山内太陽は決勝戦でもハードワーク。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.4 国体少年男子決勝 埼玉県 1-0 石川県 テクノポート福井総合公園スタジアム]

 国体全5試合に出場したが、その時間は最長でも10分ほど。出場時間は限られ、悔しい思いをしたものの、埼玉県FW山内太陽(昌平高2年)は「この凄い経験をさせてもらって、優勝したチームの一員になれていたことは人生の財産になったと思います」と素直な感想を口にしていた。

 早生まれの2年生だが、選手それぞれの役割を理解し、チームをサポート。出番を得た際には「自分のできることを精一杯やろう」と前線から全力でプレッシングし、身体を張ってボールを収めた。激闘となった千葉県との準決勝では後半アディショナルタイムに彼が中央で独走したことによって勝利を決定づけるダメ押し点。短い出場時間の中で存在感あるプレーをしていた。

 現時点では埼玉県の前線の柱を担い、決勝戦で決勝ゴールを決めたU-16日本代表FW 大澤朋也(大宮ユース、1年)との差を実感している。「朋也とか本当に技術高くて、自分はまだまだ全然敵わないと思ったので、これからもっと技術的な部分を上げていって、朋也に追いついて追い越せるくらいの選手になりたい」と力を込めた。

 所属する昌平高は技術面をレベルアップできる環境がある。「(埼玉県選抜や昌平のように)質の高いパスサッカーを自分もできるように技術を上げていきたい。選手権メンバー入れるかどうか分からないですけれども、まだ2年で来年もある。日本一になった経験も昌平に還元してチームの力になれるようにしたい」。現時点ではまだ追い上げる立場かもしれない。だが、自分に危機感を持っているFWは将来逆転できるように、埼玉県のチームメートたち以上の日常を送る。

(取材・文 吉田太郎)
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