[10.20 選手権三重県予選3回戦 近大高専 1-1(PK4-2)鈴鹿高専 四日市中央工高G]

　高等専門学校の近大高専から、サッカーで上のステージに挑戦しようとしている左SBだ。田中崇太郎(3年)は亀井俊彦監督が「駅伝選手になれるくらいの体力がある」と称賛する運動量とパワフルな左足キックが特長のDFだ。

　この日も左サイドから繰り返し攻撃参加。カウンターの際には最前線まで攻め上がってゴールを狙っていた。そして、DFながら1人でシュート4本。後半23分に放った左足シュートがクロスバーを叩くなど得点することができなかったが、存在感ある動きを見せていた。

　本人は上手くいかない中でメンタルコントロールできなかったことを反省。素晴らしいシュートを放つ一方、雑なパスでボールをロストするシーンもあった。それだけに「メンタル的に強くなくて、自分の気持ちをコントロールできない。そこができれば伸びしろもあると思うし、上に行くための要素はそこにあると思う。自分を律してコントロールしていくことができればと思います」。課題を改善することを誓っていた。

　卒業後はJクラブのユースチーム所属の選手や全国区の強豪校の選手たちとともに、系列の近畿大へ進み、チャレンジする予定だ。「長友選手みたいなSBに。長友選手の最近の試合も見ていて、自分と全然違うなと思います。見本にしたり、ここは自分やったらこうやっているなとか考えながら見ている」。全国的には無名だが、素材感のあるSB。選手権予選、そして全国大会で一つでも多くの経験を積んで大学サッカー、そしてプロ入りにチャレンジする。
　
(取材・文　吉田太郎)

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