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インドネシア帰りの安部裕葵、戦術的ファウルに「判断ミスの次の判断は正解だったと思う」

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インドネシア帰りで先発したMF安部裕葵

[11.3 ACL決勝第1戦 鹿島2-0ペルセポリス カシマ]

 インドネシア帰りの19歳が攻守に奮闘した。4強入りを果たし、来年のU-20W杯出場権を獲得したAFC U-19選手権から一足早く10月30日に帰国した鹿島アントラーズのU-19日本代表MF安部裕葵は左サイドハーフで先発。強行スケジュールの中、「チームメイトも過密日程でやっているし、そこは変わらない」と、疲労の色も見せずにピッチを駆け回った。

 前半11分、鹿島のCKから迎えたカウンターのピンチ。ロングボールで抜け出しかけたMFバシャル・レサン・ボニャンを後方から引き倒し、イエローカードを受けた。「ごちゃごちゃっとなって、前に行こうと思ったとき、相手が蹴ってきた。もっといいところでつぶすことも可能だったと思う」と初期対応を反省しながらも、「判断ミスをしたあとの次の判断は正解だったと思う」。イエローカード覚悟の戦術的ファウル。立ち上がりから相手に押し込まれ、リズムが悪い中で嫌な流れを断ち切った。

 決勝で初めて対戦する西アジアのチーム。「フィジカルが強いというか、タイミングが違う。守備の仕方、攻撃の仕方も違った」。試合の中で相手の特徴を把握し、チームとしても徐々に適応。「15分ぐらいで慣れ出して、頭も回転させて整理できた。体で、目で感じることが大事だった」。スコアレスで折り返した後半は完全に鹿島のペース。後半立ち上がりの3分には安部のドリブル突破からビッグチャンスをつくり、後半13分、25分の連続ゴールにつながった。

 2-0で乗り込むアザディスタジアムでの第2戦は、約10万人の相手サポーターで埋め尽くされることが予想される。「そういう環境はなかなか経験できないし、観客が多ければ多いほど自分の力を出す。いい選手ほど、そうだと思う」。AFC U-19選手権準々決勝のインドネシア戦では6万人を超える大観衆が詰めかけた完全アウェーの中、2-0で勝利。U-20W杯出場を懸けた大一番にも先発していた安部は「ACLで中国のアウェーも経験しているし、相手のサポーターどうこうというのは、僕に関してはまったく影響ない」と頼もしかった。

(取材・文 西山紘平)

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