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240人束ねた関西大主将DF荒木「サンフレッチェ広島に戻りたい」“4年越し”の任務は世代交代

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スタンドに挨拶し、涙を浮かべる関西大の主将DF荒木隼人(4年=広島ユース)

[12.15 インカレ2回戦 順天堂大2-1関西大 味フィ西]

 関西大は相手エースの2発に沈んだ。DF荒木隼人(4年=広島ユース)は今年、主将として部員240人のチームを束ねた。「チームをまとめられたのかと言われると……自分の力不足で日本一に届かなかったのかなと思います」。試合後は泣き崩れる仲間を支え、スタンドの応援団に丁寧に感謝の言葉を伝えた。

 両チーム最長185cmの高さを生かして制空権を握り、DF三國スティビアエブス(2年=青森山田高)にも競り勝った。鋭いインターセプトでカウンターを潰し、守備陣を統率。1点が欲しかった終盤は前線に上がってパワープレーを担ったが、奏功せず。U-21日本代表FW旗手怜央(3年=静岡学園高)の2ゴールに屈し、「去年も対戦して警戒したけど、いいストライカーだなと改めて感じました」と負けを受け止めた。 

 今振り返ると、大学4年間は「あっという間」だったという。広島ユースからトップ昇格を果たせず、2015年に関西大に進学。「どうしてもプロになりたかった」という夢が遠く感じた日も、焦った時期もあったが、プロ入りを諦めることはなかった。

「高卒でプロになれないと決まった時に、サンフレッチェ広島に戻りたいというのが一番の選択肢にあった。その上で関西大学を選んだし、最終的に戻ることが決まったことはすごく良かったです」

 この日、広島ユースの後輩がプレミアリーグファイナルを制した。実績誇るユースの歴史において、荒木がキャプテンを務めた2014年度は成績が振るわず、自らもトップ昇格を逃した。そうした高校3年時の挫折をバネに、大学では打点の高いヘディングに磨きをかけ、対人守備の強度を上げた。広島ユースで教わった体のケアも続け、毎日1時間以上をかけて入念にストレッチを行い、怪我なく4年間を過ごした。

 関西大からG大阪に加入した先駆者の前田雅文監督からは「自分が武器だと思っていたことはプロに入るとみんなができる」と、経験を伝えられた。“大学経由”のプロ入りを見守った元Jリーガーの指揮官は「実力がなかったことを受け入れて、人の話を聞いて、吸収し続けて成長していった」と荒木の人間性を評価しながら、プロ基準へのレベルアップに期待を寄せた。

 広島ではセンターバック最長となる高さを生かして堅守を築き、セットプレーで攻守の起点になるイメージを膨らませている。定位置を争うDF水本裕貴、DF千葉和彦らはA代表経験もあるベテランだが、揃って33歳。「自分たちが世代交代できるようにもっと頑張っていきたい」とミッションを掲げ、サンフレッチェの未来を担う。

(取材・文 佐藤亜希子)

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