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“風の申し子”相馬勇紀、名古屋での希望の背番号は…

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名古屋に入団するMF相馬勇紀

 早稲田大の試合のゴール裏には様々な横断幕が掲げられている。その中の一枚。『Hijo del Viento』、スペイン語で「風の申し子」という意味を持つ言葉とともに、両手を広げてまさに飛び立とうとするようなMF相馬勇紀(4年=三菱養和SCユース)の姿が描かれている。

 作製したのはア式蹴球部の熱狂的サポーター『ウルトラス』の一員である杣木篤史(そまき・あつし)さん。普段から相馬と仲がいいという杣木さんは、今年7月7日に行った早慶戦の前日に新たな横断幕を作ることを決断。相馬の一番の特長であるスピードを表す言葉はないかと考え、『Hijo del Viento』を選んだ。

 写真もゴールを決めたあとの「かっこいい写真」を選び、すべて手塗りで作り上げた。1日で完成させたというから驚きだ。「そういうの本当に嬉しいんですよ。特にあれはかっこいいから」。相馬も大満足の出来に仕上がった。


「(名古屋の監督は)風間さんだし、(応援歌は)風を起こそうだし。風って速いし、ヒューっていう感じだし。なりたいですね。いい言葉だと思います。作ってもらった感謝があるので、今後もプレーで恩返ししていきたいです」


 早稲田大で行われたJリーグ内定者会見では、4選手が入団するクラブのユニフォームに袖を通した。しかし相馬は特別指定選手としてすでに名古屋グランパスでデビューしていることもあり、背番号47のユニフォームに全く違和感がない。

 気になる背番号については、「まだ何も分からない」とのこと。47番も気に入っているが、「これは特別指定の番号。まだプロ入りできていない、外部で参加している感じ」と若い番号への変更を希望する。

 早大では最終学年の今季は選手登録をする際の外池大亮監督の“勘違い”があり、11番でのプレーになったが、好きな番号は三菱養和SCユースの時からつけてきた7番。早大1年生の時も17番をつけてプレーしていたほどだ。

 しかし今季結果を残した11番にも愛着が出てきている。名古屋で7番は現在、今季J1得点王のFWジョーが背負う番号で、来季つけるのは難しい状況だが、11番はFW佐藤寿人が退団することで空き番となることが決まっており、背負うことに支障はない。「なったら嬉しいです」。

 相馬は今夏、彗星のごとく現れ、出場した試合は不敗。“相馬神話”を継続させてチームをJ1残留に導いた救世主。もうただのルーキーではなく、背番号11の主力級の歓迎を受ける可能性は十分にある。

 今季は学生という後ろ盾があったが、来季は帰る場所がないと強い気持ちをもって臨むと話すルーキーイヤー。「目標は出た試合すべてでゴールやアシストを決めて結果を出すこと。長期的には、サポーター、クラブから愛される選手になりたいです」。

(取材・文 児玉幸洋)
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