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FW岩岸2Gの星稜が完勝!50年ぶり出場の関西学院を寄せつけず

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星稜は10番岩岸宗志が試合を決めた(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.31 全国高校選手権1回戦 星稜高2-0関西学院高 柏の葉]

 第97回全国高校サッカー選手権1回戦。県立柏の葉公園総合競技場での第2試合、星稜高(石川)対関西学院高(兵庫)の一戦は、星稜が2-0で勝利し明秀日立が待つ2回戦へ駒を進めた。

 1960年代に4強入りを果たし今大会は50年ぶりの10回目の出場となる古豪・関西学院。対するは、2010年代で8回目の出場、12年度からは4年連続4強でうち1回が優勝、1回が準優勝という名門・星稜。「経験値の差が開始5分で出た」と関西学院の山根誠監督が悔やんだように、星稜のFW岩岸宗志(3年)がいきなり試合を動かす。「緊張する前に取れた。先制点の意味は大きい」と星稜の河崎護監督は、最初にリードを奪うことの重要性を語った。

 攻守の切り替えが速い星稜は、岩岸をファーストディフェンダーとして、奪われればすぐさまプレッシャーをかけ、関西学院の攻撃の芽をつんでいく。「蹴る指示はしていなかった」と山根監督が回想するように、星稜の圧力を前に、関西学院は前に蹴る展開を強いられた。

 星稜は最前線の岩岸がボールをおさめ、高いテクニックを誇るMF有馬大勢(3年)が仕掛けていくが2点目が入らないまま最初の45分を終える。ハーフタイムに「次の1点が勝負」と山根監督に激を飛ばされた関西学院だが、次の1点を奪ったのは星稜だった。有馬の左CKから岩岸がこの日2点目。星稜は上手く時間を使いながら、80分を通して関西学院をシュート1本におさえて初戦を突破した。

 半世紀ぶりの選手権を終えた山根監督は、「若いチームなので、今後の糧に」と来季以降の巻き返しを誓った。

 勝利した星稜の2回戦の相手は、明秀日立に決まった。奇しくも昨年度大会と同じ2回戦、同じ対戦相手で、そのときは明秀日立が1-0で勝利している。決勝点は、この日の第1試合でもゴールを決めたFW二瓶優大(3年)だった。「チャレンジャーという気持ち」。選手権をよく知る河崎監督は、1月2日の“リベンジマッチ”へ勝ってカブトの緒を締めた。

(取材・文 奥山典幸)

●【特設】高校選手権2018

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