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[MOM2790]瀬戸内DF児玉絢(3年)_痛恨ミスを「チャラ」にする渾身クリア

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瀬戸内のDF児玉絢(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.3 選手権3回戦 瀬戸内2-1岡山学芸館 駒沢]

 致命的なミスを犯した。前半26分、バックラインで出したDF児玉絢(3年)の横パスが、相手FW岡田知也(2年)への“プレゼント”になってしまう。やってしもうた――。「失点したあとは気持ちの整理がつかなかった」。

 だがミスを取り返すチャンスは試合中にやってきた。味方が逆転してくれたことでしっかりと気持ちを切り替えて臨んでいた児玉は、リードを守ることだけに専念。そして試合終了直前、浮き球をDF香西泰成(3年)に頭で押し込まれるも、ゴールライン上にいた児玉が頭でかき出し、得点を与えなかった。

「来るかなとは思ったけど、たまたまです」と謙遜した児玉。試合後のロッカールームでは、ミスをいじられ、「何か奢れよ」と仲間らから茶化されたが、「チャラにしただろ!」と返したという。「チームメイトには支えてもらっているので、感謝したいです」。

 初出場で8強入りの快進撃を見せる瀬戸内。ベスト4をかけた準々決勝の相手は日本航空高に決まった。奇しくも児玉は山梨学院大への進学を予定している。「一つでも多く勝って、広島に勇気と希望を与えたい」。西日本豪雨で被災した広島に勇気と感動を、と団結するイレブンの挑戦はまだまだ終わらない。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2018

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