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指揮官が「すごく褒めたい」檀崎が「救われた」と称賛…逃げ切りへと導いた青森山田GK飯田雅浩

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青森山田高(青森)GK飯田雅浩(3年)

[1.5 選手権準々決勝 青森山田高2-1矢板中央高 等々力]

 まさに守護神というプレーを披露した。青森山田高(青森)のキャプテンを務めるGK飯田雅浩(3年)は、1失点こそ喫したものの、終盤の矢板中央の猛攻を体を張った守備でしのぎ切り、チームを2大会ぶりの準決勝へと導いた。

 ここまでの2試合で無失点。安定した守備を見せる青森山田を最後方から支える。準々決勝では前半14分に「皆がボールウォッチャーになってしまった」(檀崎竜孔)と、ゴール前でフリーになったDF眞島聖弥(3年)にヘディングシュートでネットを揺らされ、今大会初失点を喫してしまった。

 しかし、集中力が途切れることはなかった。相手攻撃をしのいで試合を進めると、前半40分と後半26分にDF二階堂正哉(3年)がゴールを陥れ、逆転に成功。ここから矢板中央の猛反撃に遭い、特に終盤は押し込まれる時間帯が続いて自陣に釘付けとなってしまう。しかし、ここで立ちはだかったのが飯田だった。

 PA内に送られるハイボールに対して果敢に飛び出して弾き出し、足元をつながれてPA内に侵入されても恐怖心を微塵も見せることなく、相手との距離を詰めてフィニッシュまで持ち込ませない。後半40分には二階堂のミスからゴールに迫られながらも、DF後藤裕二(3年)の決定的なシュートをビッグセーブでしのぎ、相手選手と接触してピッチ上に倒れ込む場面が何度もあったが、立ち上がってはゴールマウスを守り続けた。

 本人は試合終了間際に接触した影響もあって、首をギプスで固定して会場を後にしたが、仲間、そして指揮官は気迫のプレーを見せて勝利へと導いた守護神に敬意を払う。10番を背負う檀崎は「チームのために体を張って守ってくれたので本当に救われた」と感謝を示せば、黒田剛監督も「キャプテンとなって、チームを何が何でも優勝させるとモチベーションが上がってきている選手が仕事をやってのけた。今日は良かった。すごく褒めてやりたい」と最大級の賛辞を贈った。

(取材・文 折戸岳彦)
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