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三菱養和SCユースGK渡辺は徳島でプレーするOBくらいに「ゴールを守る」ことを表現し、結果を

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三菱養和SCユースのGK渡辺舜作は先輩・永井のように

 三菱養和SCユース(東京)のGK渡辺舜作(2年)は、がっちりとした体格からビッグセーブを繰り出し、左右に正確なキックを蹴り分ける期待の守護神だ。昨年の同時期は先発候補と期待されながらも、プリンスリーグ関東開幕前にポジションを失い、サブに。日本クラブユース選手権(U-18)大会関東予選ではFC東京U-18戦でPKをストップし、決勝では柏U-18を完封するなど優勝に貢献したが、プリンスリーグや全国大会では出番を勝ち取ることができなかった。

「先輩を脅かす存在になれていなかったというのが正直なところです」と渡辺。昨年は一つ失敗をしてしまうと、それを引きずってしまう部分があり、それが守護神の座から遠のく原因になっていた。だが、練習を重ねてきた現在はミスから切り替え、修正する力がついてきたという。そして、試合では持ち味のセービング能力を発揮し、チームに流れをもたらしている。

「GKは失点したらいけないポジションなので、そのリスクも考えてなんですけれども、止めれるシュートは全部止めて、チームが苦しい時も自分が止めて流れを持って来れるポジションだと思うので、そこを突き詰められたらいい」

 昨年、チームはプリンスリーグ関東で8位。ギリギリの残留だった。失点はリーグで4番目に少ない31。渡辺はその失点数を大幅に減らして、白星に繋げる意気込みでいる。流れが悪い試合でも自分が止めて勝ち点をもたらすこと。「かかって来い、じゃないですけれども来たら止めるという気持ちでやっていきたい」と意気込んだ。

 目標は高校から直接プロ入りすることだ。「目指す場所はそこなので、行けるものならば行きたいですし、それを目指すことがチームの勝ちにも繋がると思う。自分たちの勝利のためにやって、あとで結果がついて来ればいいと思います」と渡辺。意識しているGKは三菱養和SCユースから直接松本山雅FCへ加入し、その後富山で経験を積んで、今年徳島でJ2デビューを果たしたGK永井堅梧だ。

「あんまり話したことはないんですけれども、ウブさん(生方修司監督)に話を聞いたりすると、『アイツはディフェンスとかにも激怒していてゴールを守るという表現が凄かった』と、『まだオマエは足りない』と言われているので、自分のキャラを変えるじゃないですけれども、もっと(ゴールを守るという責任感の部分から)変えていって(永井)堅梧くんに近づけるようになってゴールを守れたらいい」。

 高校時代の永井は際立っていたキックの他、声、ここぞの場面でのセービングが印象的なGKだった。渡辺も力のあるGKだけに、先輩のようにゴールを守ることによりこだわり、今年の結果に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)

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