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[MOM2819]立正大淞南GK豊田純平(2年)_「格別」の存在目指す守護神、PKの間修正して2本ストップ!

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PK戦4人目、立正大淞南高GK豊田純平が左へ跳んでストップ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.16 中国高校新人大会1回戦 立正大淞南高 2-2(PK4-3)作陽高 広島皆実高G]

「個人的に出来は悪くなかったんですけれども2失点してしまっているので、そこを止めないといけない。(監督の)南先生からも『スーパーセーブが3本ないと勝てない』と言われているので、まだまだ課題かなと思っています」

 PK戦で2本をストップしたほか、70分間のゲームでも終始安定したプレーを見せていた立正大淞南高GK豊田純平(2年)。失点はPKと相手のファインショットによるもので阻止するのが難しかったことは間違いないが、本人は納得していなかった。

 登録身長は174cmと決して大柄ではない。だが、バレーボールとバスケットボールの指導者という両親を持つ豊田の身体能力については、南健司監督も「ジャンプ力はなかなかスーパー」と絶賛する。大柄なGKにはないような細かいステップでの準備とバスケットボールのリングに向かってジャンプを繰り返して身に着けてきたという跳躍力、セービング力を武器とする豊田はこの日、PKストップの部分で一つ成長した姿を見せてチームを勝たせた。

 後半終了間際に追いつかれて迎えたPK戦。豊田は1人目のシュートを左へ跳んでストップ。その後タイミングのズレた部分があったが、ベンチの南監督から「(流れの中の)シュートと同じ感覚で止めろ」と指示を受けた豊田はすぐに修正して4本目のシュートを再び止めて見せた。

 元々PKは得意。県新人戦決勝で大社高にPK戦で負けたのが初黒星だったという。大社戦でも跳ぶタイミングが早すぎて逆を取られていたが、この日修正して結果を残したことで、今後はより自信を持ってPKに臨むことができそうだ。

 下級生時から先発を務めてきたGKは今年、主軸としての自覚がある。「去年から出させてもらっていて、選手権はベスト16で矢板中央に負けたんですけれども、(先輩たちが泣き崩れている)あの光景というのは自分の中で夜とかも結構頭の中に出てきたりして思うところがあった。今年、中心選手になるのは確実なので、チームの中で競争は大事ですけれども、『格別』でないといけないと思っている。(他校には)全国大会で出ている選手も僕らの代は多いので、そういうレベルの高いGKに追いつけるように練習していきたい」。手がリングに近づいて来ているという跳躍力や俊敏性を武器に全国のライバルたちを上回るGKとなって、立正大淞南に一つでも多くのタイトルをもたらす。
 
(取材・文 吉田太郎)

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