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練習から誰より声張る高校選抜CB吉村、ピッチで挑戦心や悔しさを全て「ぶつけようと思っています」

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日本高校選抜CB吉村仁志(大津高→流通経済大)

 チャンスを掴み、全てをぶつける――。第57回デュッセルドルフ国際ユース大会(ドイツ)は21日に予選リーグが終了。CB吉村仁志(大津高→流通経済大)は、日本高校選抜のフィールドプレーヤーで唯一、予選リーグ(4試合)で出場がなかった。だが、トレーニングでは誰よりも声を張り、サポートの役割にも積極的。九州の名門・大津高で2年時から出場を重ね、U-18日本代表選出、強豪・流通経済大でリーグ戦の開幕ベンチも経験した注目CBに悔しさがない訳ではない。
 
 それでも彼は「そこで落ち込んでチームがそういう雰囲気になっちゃうのは嫌だし、逆に出れないからこそ、『出れない人がこんなに声出したりやっているんだ』と伝わればもっとアイツらも頑張るだろうと意識しています」と自分自身を鼓舞。出られないなりの“意地”が、チームの好ムードを作り出している。

 国内合宿で大学生相手にも強さを発揮していた吉村は先発候補の一人だったが、ビルドアップの面で課題を残したのに加えて直前合宿で腰の状態が万全ではなく、体調不良も重なって出遅れることに。それがチャンスを逃した要因の一つになっているが、彼は素直に何かが足りないからピッチに立てないと分析している。朝岡隆蔵監督(前市立船橋高)も「出場時間は自分が獲得するしかない」と選手たちにメッセージ。だからこそ、吉村は「今回の遠征までに克服できなかった」と感じている。

 出られないことは悔しいが、サブ組になって気づけたことがある。「スタメンじゃないのは実力がないから。なんでスタメンじゃないかは、サブになって初めて自分に力がないということが分かるから、そういうところはサブになって気づけることかなと思っている」。現在、その課題に目を向けている吉村は、帰国後もその改善にチャレンジしていく。

 22日はデュッセルドルフ国際ユース大会最終日。日本高校選抜は5位決定戦でエバートン(イングランド)と対戦する。吉村は10分でも、20分でもチャンスを得られれば、そこで自分の持ち味を全力で出す意気込みだ。

 欧州遠征ではユトレヒト(オランダ)との親善試合(30分×3本)で3本目に出場し、セットプレーから得意のヘッドで2発。「セットプレーで点獲ることがチームとして一番楽なことだと思うし、大きいと思う。海外の大きい相手に対してセットプレーで獲れるのはデカイ。日本人に負けると思っていないだろうから相手の自信が落ちるかもしれないし、逆にこっちは大きい相手に対してもセットプレーでしっかり獲れることは見せれたし、自信になりました」。この2ゴールは、これまでの経験を踏まえて変えた部分が結果に繋がっているのだという。

 吉村は昨年、プレミアリーグ選抜のイタリア遠征とU-18日本代表のポルトガル遠征を経験。得意の空中戦で跳躍する際に、まだ片足で踏み切っており、相手選手に前に入られてそらされるシーンが多かったのだという。現在、大型選手との空中戦は、両足で踏み切って相手の上に乗るような形を採用。その方が相手の前でボールに触ることができ、ファウルを取られることも少ない。吉村は「前回できなかった経験を踏まえて、今回できているのは良いことかなと思う」と語り、この欧州遠征で手応えを得ていた。

 流通経済大のAチームでは、天皇杯予選(21日)で同じ新1年生たちが先発出場。焦りもある。だからこそ、吉村はデュッセルドルフ国際ユース大会最終戦で「色々な感情が出てきているので、それをぶつけようと思っています」と誓った。「チームメートも『オマエ、出ろよ』とか言ってくれている。出たら攻撃の面でも、守備の面でもしっかり声出して、また流れを変えられるような選手になれればいいなと思います」。例え先発でなくても気持ちを切らさずに準備を続けて、チャンスを掴めれば、悔しさを全てぶつける。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018
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第57回デュッセルドルフ国際ユースサッカー大会公式サイト(別サイトに移動します)

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