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[MOM2847]武南MF矢地柊斗(3年)_「40分でできることはいっぱいある」。後半開始から投入の“切り札”が延長V弾!

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延長前半アディショナルタイム、武南高MF矢地柊斗(中央、11番)が決勝ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.29 関東大会埼玉県予選決勝 武南高 1-0(延長)浦和東高 埼玉第2]

 今回の関東大会予選、40分間で勝負してきたアタッカーが、出場から50分で決勝点を決めた。埼玉決勝は0-0のまま延長戦に突入。その延長前半終了間際、MF矢地柊斗(3年)が武南高に歓喜をもたらした。

 右サイド後方からのFKをニアの矢地が頭でゴール方向へそらす。これはDFに跳ね返されたが、クリアボールは競った直後の背番号11の元へ。浮き球をコントロールした矢地が右足を振り抜くと、強さ、精度ともに素晴らしい一撃がゴール右隅に突き刺さった。

 DFの死角になったこともあるだろうが、GKが一歩も動けないほどの完璧な決勝点だった。会心の表情でベンチ方向へ走り出した矢地はその後、応援席方向に向かいかけて途中で断念。そのシーンについて問うと「(応援席は)遠くて…どこに走って行けば良いのかと」と苦笑いした矢地だが、「練習から結構シュートが入っていてそれが出たかなと思います。嬉しいです」と自らのゴールで勝ち取った優勝を喜んでいた。

 矢地はこの決勝も含めて、今大会2回戦から4試合全てで後半開始から出場。もちろん先発出場したかった思いもある。だが、「悔しいけれど、『オマエに与えられた時間は40分』と言われて、40分でできることはいっぱいあるし、今大会はスタメンにはこだわっていなかった」と矢地。決勝でも与えられた40分でできることに全力で取り組んだ。

 左サイドでボールを受けると縦への仕掛けにチャレンジ。準決勝では3-0からの出場で得点差を維持するべきか、仕掛けるべきか迷ってしまったことを反省し、この日はアグレッシブなプレーを貫いた。後半35分には左FKからボールを背中に当ててゴールを破り、大喜びするも、オフサイドの判定でノーゴールに。それでも、これまで与えられてきた40分を越えて迎えた延長終了間際に、名と同じ“シュート”(シュウト)で大仕事をしてのけた。

 時間が経つにつれて、津島公人コーチから言われた「相手を引っ張って、右SBと距離が近いから離れて受けろ」というアドバイス通りのプレーも実行。そして、自信を持っているスピードも発揮した矢地について内野慎一郎監督は「先発で出てもおかしくない。(40分限定の悔しさや)やってやろうという気持ちがあると思う。(今大会は)相手を撹乱していた。チームに良い影響を与えてくれた」と頷き、今後先発起用する可能性も示唆していた。

 これまでチームに流れを呼ぶプレーをしていたが、結果が無かった。その結果を「優勝ゴール」という形で出した矢地は今後、ディフェンス面などを改善し、先発でも、“切り札”としてもゴールに絡み続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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