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[関東大会予選]怪我から復帰し、ライバル追う日藤の名手MF植村洋斗「誰が見てもスゲーなと思うプレーを」

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狭い局面を打開する日大藤沢高MF植村洋斗

[4.30 関東大会神奈川県予選準々決勝 日大藤沢高 2-1 東海大相模高 横須賀リーフ]

 注目テクニシャンは今、中学時代のチームメートを必死に追いかけている。日大藤沢高のMF植村洋斗(3年)は、1年時のインターハイで主力として全国準優勝を経験している世代屈指の名手。相手を容易にかわして前進し、決定的な仕事をしてのけるMFはすでに複数のJクラブから練習参加のオファーを受けている。

 年末の怪我から3月に実戦復帰。そこからまだ1か月ほどというだけにコンディションは6割程度だが、それでもこの日は相手のマンマークを振り切り、スピードに乗ったドリブルで何度もスペースを突破していた。DFに寄せられても小刻みなタッチと身のこなしで巧みに前に出てテンポの速いパス。ワンツーからPAに潜り込むなど厄介な存在でい続けていた。

 本人は「攻撃の部分で相手を抜き切る部分ではまだ引っかかるところとか、一枚剥がしてももう一枚剥がすところとか課題はいっぱいあります。部分部分では違いを出せていたと思うんですけれども、一般の人とかが見ても『スゲーな』と思うプレーをもっとして、自分でも得点を取りたいと思いますし、まだまだ全然満足の行くプレーはできていないです」と求めているレベルの高さを感じさせた。

 佐藤輝勝監督は「やっとコンディションが戻ってきた。3月はまだコンタクトを怖がっていた。でも本来の止めて、蹴る、そしてドリブルの良さが出てきている」とここからの本領発揮を期待。本人も「だいぶ戻ってきているんですけれども怪我前に比べたらまだ満足の行くプレーはできていないのかなと思います。今の段階での全力ではやっているんですけれども、これからもっと良くなると思うので鍛え直していければいい。まだ全然上げられるところは上げられると思います」と自信を口にした。

 この日は日大藤沢の前の試合で桐光学園高が4-0で快勝。植村にとって横浜FMジュニアユース時代のチームメートであり、すでにC大阪と公式戦デビューを果たしているFW西川潤主将(3年)が1得点1アシストの活躍を見せた。

 西川は彼が最も意識している選手だ。高校での全国デビュー、活躍は植村の方が先だったが、西川は昨年のインターハイで5人抜きの衝撃ゴールを決めるなどインパクトのある活躍を見せて高校トッププレーヤーの評価を勝ち取り、今年はU-20日本代表にも選出されている。

 目の前で西川のプレーを見た植村は、西川をリスペクトしつつ、ライバル心を口にしていた。「(今日も)見た時から雰囲気違っていて、こんなやつと一緒にプレーしていたのかなって。でも、そんなこと言っていられないので、神奈川で自分が一番だと思ってもらいたいし、神奈川だけでなく全国でも一番と思ってもらいたい。今は潤に負けていると思うんですけれども、自分も絶対にプロになって潤を越せるようになりたいです」

 足下の技術とゲームコントロールする力に自信を持つ植村は、ドリブルでもパスでもシュートでも勝負できる“日藤のトニ・クロース”だ。加えて、3日前に3-0で勝利した慶應義塾高戦後はトニ・クロースも武器とするFKを居残りで練習していたという。植村はその慶應義塾戦でクロスバー直撃のFK。同じ日の相洋高戦で西川が直瀬FKを決めたことを伝え聞いた植村は「潤が決めていて、負けてられないなと」闘志を燃やし、ボールを蹴り続けた。

 本人も認めるように、U-16日本代表をアジア制覇へ導き、今年はC大阪やU-20日本代表で経験を積む西川に差をつけられている。個人として差を埋めることを目指しつつ、直接対決では必ず勝利すること。GW明けに予定されている練習参加などで経験を重ね、コンディションも昨年以上にまで引き上げて、インターハイ予選や選手権予選でライバルの前に立ちはだかる。

(取材・文 吉田太郎)

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