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緊急出場で1G1Aの浦和MF長澤…指揮官も「彼の存在が決定的だった」絶賛

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浦和レッズMF長澤和輝

[5.21 ACLグループG第6節 浦和3-0北京国安 埼玉]

 出番は突然訪れた。前半13分、負傷したMF柏木陽介がプレー続行不可能と判断されると、ピッチに送り込まれたのが浦和レッズMF長澤和輝だった。「ウォーミングアップをしていなかったし、準備はしていなかった。アクシデントで出ることで、逆にスッと試合に入れたのかなと思う」。その言葉どおり、試合を決定付ける大仕事をやってのけた。

 0-0のまま迎えた前半34分。MF青木拓矢からボールを受けたFW武藤雄樹からPA内でパスを呼び込む。「パッとボールが入ったときに少しボールタッチが乱れたけど、相手の逆を取れた」と対面する相手をかわすと、「GKの逆の方にシュートを打てた」と右足のシュートを流し込み、値千金の先制点をマークした。

 そして、前半41分には粘り強いプレーで追加点を演出する。ハーフウェーライン付近でMFレナト・アウグストに後ろから体を寄せられ、足元からこぼれたボールはタッチライン際へと転がる。長澤がピッチ上に倒れればファウルの判定が下されたかもしれないが、背番号7は粘って体を起こして左サイドを独走する。

「レナト・アウグスト選手はボールが(外に)出ると思ったんじゃないかなと思う。でも、(ボールを)残せたし、後ろは見ていないけど、相手が追ってきていないとパッと感じたので、仕掛けてシュートまでいこうと思った」

 シュートまで持ち込もうと前線へと運んだ長澤だったが、冷静に周囲を確認。ゴール前に走り込んだ武藤がフリーだったこともあり、中央に送ると、走り込んだ武藤が右足で蹴り込んで追加点が生まれた。「ゴールまでは遠かったけど、仕掛けることで選択肢ができ、それが得点につながったので、すごく有効なプレーだったと思う」と胸を張った。

 緊急での出場となったものの1得点1アシストと結果を残すだけでなく攻守に躍動。オズワルド・オリヴェイラ監督は「予定よりも早く出すことになったけど、彼の存在が今日の試合では決定的だった。守備の仕事をきっちりとこなし、1点目を決めて2点目をアシストした。長澤にとって素晴らしいゲームになったと思う」と賛辞を惜しまなかった。

(取材・文 折戸岳彦)
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