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身長167cmの日本文理GK小菅が帝京長岡の前に立ちはだかる!殊勲のPKストップ含め、好セーブ連発

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PK戦2人目、日本文理高GK小菅瑠樹が右に跳んでシュートストップ

[6.1 インターハイ新潟県予選準決勝 帝京長岡高 3-3(PK3-5)日本文理高 五十公野公園陸上競技場]

 身長167cmの小さな守護神が帝京長岡高の前に立ちはだかった。この日、日本文理高がV候補筆頭の帝京長岡に打たれたシュートは19本。GK小菅瑠樹(3年)はMF田中克幸(3年)に直接CKを決められるなど3点を奪われたが、枠を捉えたシュートはその2倍、3倍はあったはずだ。

 前半から好守を見せていた小菅は2-0で迎えた後半は開始7分間で2失点。「正直言って、怖かったです。後半はまず失点しないように集中して、止めれるところは全部食らいつくという感じでした」というが、後半14分、24分と決定的なシュートを止めて相手に勝ち越し点を許さない。

 そして、延長前半の失点を同後半終了間際に取り戻した直後、ラストプレーで京都内定MF谷内田哲平(3年)に放たれた右足シュートもファインセーブ。PK戦では相手エースのU-18日本代表FW晴山岬(3年)との駆け引きを制し、「あれはもう感覚で絶対にこっちだなと思ったので、あとは先に動かずにじっくり待って来て止めたという感じです」と右に跳んで止めて見せた。

 PK戦では味方のキックを全く見ずに自身のプレーに集中。5人目のMF長崎颯真(2年)が決めた瞬間は「見ていなかったので『勝ったの?』という感じでした」。それでも、味方が喜ぶ姿を確認すると、仲間と歓喜の抱擁。その後応援席へとダッシュしてチームメートたちと喜びを大爆発させた。

 日本文理には小菅の他にも182cmの長身GK平塚竜輝(2年)らがいるが、駒沢隆一監督は「小柄ですけれど安定している」という理由で小菅の起用を続けてきた。サイズの不足をシュートストップと声で埋めるGKは、期待に応える活躍。決勝戦へ向けては「今日は自分のミスで失点したし、全然満足していない。明日はしっかりと安定したプレーをして(インターハイ開催地の)沖縄に行きたいと思っています」と誓った。

(取材・文 吉田太郎)
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