beacon

[MOM2982]東京都FW野澤零温(FC東京U-18、1年)_2発を引き寄せた献身的な守備

このエントリーをはてなブックマークに追加

前半22分、東京都FW野澤零温(FC東京U-18)が先制ヘッド。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.30 国体少年男子2回戦 石川県 0-3 東京都 高松緑地多目的球技場(人工芝)]

「東京の10番なので色々な人に見られているし、期待もされていると思うので、その期待に応えるためにも結果で示さないといけない。そこはこだわって最初からやっていました」

 東京都の10番、FW野澤零温(FC東京U-18、1年)が期待に結果で応えた。前半22分に先制ヘッドを決めると、32分には相手ハンドで獲得したPKのキッカーに名乗りを上げて右足で決めた。

 スピードに加え、相手の虚を突くような“ずる賢さ”も特長。ただし、結果を出すためにまず表現したことは守備だった。「結果を出すためには守備をサボっていたらボールも来ないだろうし、流れも掴めないと思うので」と野澤。前線から全力でプレスバックするからこそ、相手にもミスが生まれる。献身的な守備に対し、コーチングスタッフから感謝の声も飛んでいたが、野澤は全力で守備を継続。エースのその姿勢が「ほとんどごっつあんみたいな感じ」の2ゴールを引き寄せた。

 野澤はFC東京U-15深川に所属していた昨年12月、高円宮杯 JFA 第30回全日本U-15サッカー選手権大会決勝で金沢U-15から先制点を奪っている。この日対戦した石川県のメンバーの半数は金沢U-15出身。「結構自分も自信あって、というか良いイメージだったので、自分が引っ張って中心になってやってやろうと思っていました」という野澤は相性の良さも結果に結びつけた。

 今年昇格したFC東京U-18では、まだまだ十分な存在感を発揮することができていないと感じている。足りないのは結果。今後チームで活躍し、「FC東京と言えば、野澤」と評されるようになっていくためにも、野澤は結果にこだわっている。

 今大会の目標は優勝と“得点王”。「個人としては得点王とかもFWなのでしっかりと狙っていきたいし、得点だけでなくチームのために守備だったり、前線で起点になったりとやって、貢献したいなと思っている。まずはここでしっかりと出していきたい」という10番が1試合だけでなく、2試合、3試合と活躍を続けて東京都の優勝に結果で貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
●第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」特集

TOP