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[MOM2993]飯塚FW村越凱光(3年)_攻守で光った松本内定FW。指揮官は「もっと尖れ」

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松本山雅FC内定の飯塚高FW村越凱光主将

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.13 福岡県1部L第13節 東海大福岡高 1-1 飯塚高 東海大福岡G]

 松本山雅FC内定の飯塚高FW村越凱光主将(3年)が強豪校相手に凄みのある動きを見せた。前を向いてドリブルを始めると、2人、3人を振り切ってシュートへ。東海大福岡高DFは複数でシュートコースを消していたが、それでも2度、3度とシュートを打たれ、PA付近でファウルを与えてしまうなど相手エースに苦戦していた。

 また、村越は後半4分にPAへ飛び出したMF宮川開成(2年)へラストパスを通し、決定機を演出。加えて、167cmと小柄なFWは「自分、ジャンプ力がある方なので、相手が結構デカくても勝てる自信があります」と空中戦で幾度も競り勝っていた。

 見逃せないのは守備面での貢献度の高さだ。前日がかなり追い込んだ練習メニューだったために「今日はあんまり行けていなかった方です。いつもやったら触って自分のボールにできたり、ライン割ったりできた。きょうは思うように走れなかった」と首を振っていたが、それでも相手のキックに触るかどうかのプレッシングを連発。立ち位置の良さと一瞬でボールホルダーとの距離を詰める鋭い動きで相手に思うようなビルドアップをさせなかった。

 中辻喜敬監督はスピードドリブラーだった村越が攻撃のインテリジェンス、守備のインテリジェンスを覚え、判断のスピードが向上したことを認める。だが、「あとは試合を決めるところ。サッカー以外の貢献度も高いけれど、サッカーでもっと尖らないとダメ。『もっと、尖れ』と」と指摘。人間的な部分で成長していることは間違いないが、突き抜けた選手になるためにエゴをもってプレーすることを求めた。

 これについては本人も「(今日は)ちょっとチームで崩そうというのが多かったので、もっと自分で行けたなと思います。最後攻められている中で自分が点を取って楽にすることを極めていかないといけない」と反省。より自分が決めるつもりで仕掛けて左足シュートを打ち込んで、選手権初出場を狙う飯塚に白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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