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[MOM3000]西目MF伊藤瑠偉(3年)_後半躍動!兄や先輩たちの思いも背負ってファイナルへ

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西目高の攻撃を牽引したMF伊藤瑠偉主将

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.24 選手権秋田県予選準決勝 秋田南高 0-3 西目高 ソユスタ]

 後半、アイディアと精度、スピードで差を作り出した。西目高の10番を背負うMF伊藤瑠偉主将(3年)は「(不満の内容だった前半から、)後半は追い風になって自分のスピードとか活かせるようになりました」。スピード、縦突破に自信を持つ伊藤は後半、DFの間を抜けるドリブルなどで攻撃を牽引。加えて、足裏を使った1タッチパスで局面を打開するなど秋田南高DFを翻弄した。

 後半立ち上がりにはスルーパスと、1タッチでのグラウンダークロスで決定機を演出。いずれも得点に結びつかなかったが、相手の警戒を上回るテンポと精度だった。そして、後半10分に左サイドから判断良く相手DFの背後へロングスロー。FW伊藤新之介(3年)の先制ゴールの起点となった。

 さらに21分には、自陣からのロングフィードに反応。「相手のDF2人が重なっていたので、『後ろにこぼれるかな』と予測していて、そうしたらボールが来て押し込むだけでした」という狙い通りのゴールを決め、黄色く染まったスタンドの前で喜びを爆発させた。

「声の部分でみんなのプラスになるように頑張りたいです」という伊藤は、兄や先輩たちの思いも背負って戦っている。兄・玲央さんは、3年前に自身と同じく西目のキャプテンを務め、10番。だが決勝で秋田商高に敗れている。そのリベンジを弟が果たすか、注目だ。

 伊藤は「3年前に僕の兄も行けなかったんですけれども、去年は(先輩の)3年生と一緒にプレーして、最後の試合で負けてしまって悔しくて泣いたんですけれども、その思いもあるので今年は勝って全国に行きたいです」。同期の仲間たちだけでなく、兄や先輩たちの思いも込めて決勝へ。西目のエースが秋田商との決勝でもゴールをもたらし、必ず全国切符を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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