[10.29 選手権岡山県予選準決勝 岡山学芸館高 2-1 創志学園高 津山市陸上競技場]

　全体的に動きが少なく、目指しているパス&ムーブを十分に表現できなかった岡山学芸館高だが、その中で10番は目立つ動きをしていた印象だ。

　この日、ダブルボランチの一角として先発したMF山田龍之介(3年)はスルーパスやミドルシュートなど攻撃を牽引。ボランチの位置からワンツーで最前線まで攻め上がり、またインターセプトから一気に前に出てPAに侵入しようとする。

　後半開始からMF谷本壮太朗(3年)が投入されたことでトップ下へ移行。すると、高原良明監督から「ドリブルも仕掛けられるし、パスも出せる」と評される10番は、左サイドからDF2人をかわしてシュートを打ち込み、右サイドからもシュートを打ち込むなどより仕掛けて攻撃力を発揮していた。

　得点することこそできなかったものの、存在感のある動きを見せた山田は「前半とかは結構ブロックを作られていたので自分が運んで打開しようと思っていて、後半に谷本が入ってから後ろがしっかりとした中、自分がトップ下だったので、どんどんチャレンジして仕掛けられたと思います」。そして、10番としての責任感も口にしていた。

「監督からも10番として、というところを強く求められてきたのでチームが勝つことが一番なんですけれども、チームが勝つ上で自分が勝負を決めたいと考えている」。自分がドリブルで相手を崩したり、決めることでチームが活気づく。そういう選手になることが目標だ。連覇を懸けた決勝では自分が相手の守りを破って、決めて、チームを勢いづける。

(取材・文 吉田太郎)

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