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[MOM3039]立正大淞南GK豊田純平(3年)_“炎の守護神”に憧れサッカーの道へ…勝負の分かれ目となるファインセーブでチーム救う

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立正大淞南GK豊田純平(3年)が勝負の分かれ目のファインセーブ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.9 高校選手権予選決勝 大社0-4立正大淞南 松江]

 素晴らしい内容で完封勝利を収めた立正大淞南高だが、大きなピンチはあった。先制した直後の前半20分、大社は右からのセンタリングを中央でフリーとなっていたMF伊藤悠星(3年)がヘッドで狙う。だが、立正大淞南GK豊田純平(3年)が、ゴール左を突いたシュートをゴールライン上でセーブ。追い付かれていれば試合の流れは大社に傾いていた可能性もあり、勝負の分かれ目となったファインセーブだった。

 伊藤がヘディングシュートを放ったのはゴールエリアのライン上。GKから見れば守備範囲内で、豊田は「センタリングが上がってきたとき、取りに出なかったのは判断ミス」と振り返る。ただ「その後は良いポジションを取れていたので、ギリギリに見えたかもしれませんが、自分としては意外に冷静だった」と語った通り、すぐに次のプレーを準備して、チームを救うセーブを見せた。

 京都府出身で、父・充浩さんは東山高男子バレーボール部の監督、母・薫さんは京都精華学園高女子バスケットボール部のコーチ。それぞれ競技経験もあるが、両親の方針もあり、どちらのスポーツも勧められなかった豊田は、そもそも「球技が嫌いだった」ため、幼少期はスポーツとは無縁だった。

 転機は小学校3年生のときだった。父と一緒に西京極陸上競技場まで観戦に行ったJリーグの京都対磐田戦で、当時磐田のGK川口能活の躍動感あふれるプレーに目を奪われ、「感覚的にあんなふうになりたいと思って」すぐにサッカーを始めた。GKを希望しながらも、小学生時代はやらせてもらえなかったが、中学時代にGKとなり、卒業後に立正大淞南に進んだ。

 174cmとGKとしては小柄だが、まさに川口を思わせる跳躍力やスピードを駆使したダイナミックなプレーで、2年生の途中から正GKに。この日は「守備陣が1試合を通じて体を張って守ってくれた中で、自分の役割を果たせた」と語った通り、前述のピンチ以外にも多くの好プレーを見せ、サッカーを始めるきっかけとなった『炎の守護神』のような活躍でチームを勝利に導いた。

 昨年の選手権でチームは2勝を挙げたものの、ベスト16で矢板中央高(栃木)に0-1で敗戦。敗退につながった前半2分の失点は、今でも「夢に出てくる」というほど強烈な記憶として残っている。「あの1点を守るために、この1年間やってきました。目標である全国制覇を達成するために、全国でも自分が止めたい」。3年時に清水商高(静岡)で選手権優勝に貢献した川口のように、自分もチームを日本一に導いてみせる。

(取材・文 石倉利英)
●【特設】高校選手権2019

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