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[MOM3049]高知MF吉尾慎太郎(3年)_ピッチに立つもう一人の指揮官。正確な左足で決勝点を演出

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指揮官の信頼厚いMF吉尾慎太郎(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.10 選手権予選決勝 高知2-0高知中央 高知陸]

 新人戦、インターハイ予選に続き、県3冠のタイトルを手にした高知高には高橋秀治監督だけでなく、ピッチ上にも指揮官がいる。長短のパスを正確な左足から繰り出すMF吉尾慎太郎(3年)だ。

 攻撃を司るプレーだけでなく、ベンチとピッチを繋ぐ重要な役割も担っており、「“先生、僕に任させてください”という感じの意気込みを見せてくれる。試合中も彼に『今日はどう?』と聞くと、『大丈夫です』と返ってくるので、『じゃ、任せたぞ』とやりとりをするんです」(高橋監督)。

 {|c|高知中央高}}と激突したこの日は、試合を通じて「100点ではないけど、選手権予選の1回戦から決勝までの間で一番良いゲームだったと思う」と自己分析するゲーム運びを披露。「チームを動かすためには自分たちがどれだけ動かせるかが大事」と話すMF小黒大翔(3年)とのダブルボランチで、落ち着いてパスを繋いで試合をコントロールした。

 前半は相手が5バックを採用し、後ろに重心を置いたため、吉尾へのプレスが弱かったのも好都合。左右を揺さぶる横パスの中に縦への配球を効果的に交えて、相手を押し込んだ。前半10分には吉尾の縦パスからPA内に走りこんだMF都築楓太(3年)がヘディングで合わせたが、惜しくもGKに阻まれた。

 エンドが変わった後半は、前がかりになった相手のスペースを突く戦法に出る。狙い通りFW楠瀬海(2年)が果敢な飛び出しで相手PAの脇を果敢に飛び出すと、後半26分には右CKを獲得。本来ならニアにボールを入れて、複数人が合わせる予定だったが、キッカーを務めた吉尾は「林(優太)が良い位置に走りこんでくるのが見えたので、自分がそこに出せば決めてくれると思っていた」とファーに展開。思惑通り、後方から走りこんだ林が頭で合わせて先制した。

 1点を獲ってからも気を抜かず「1点獲って嬉しい気持ちはあったけど、昨年は先制してから2点獲られて負けたので、下がらず2点目を獲りに行こうと意識した」。危ない場面もあったが、GK森亮太(3年)の好セーブで凌ぎ、終了間際に追加点を奪えたのも吉尾や主将の林を中心に最後まで集中を切らさず落ち着いて戦えたからだ。

 試合後の高橋監督は「ダブルボランチが僕らの強み。二人がボールを持つと皆が動き出す。そういう信頼関係があるので、今日はよくボールを触ってくれたのが良かった」と吉尾を評価した。

 今予選は絶大な信頼を寄せてくれる指揮官のために戦うと決めていた。「高橋先生(監督)を信頼してきたし、高橋先生も自分と小黒を信頼してきてくれた。高橋先生の期待に応えたいし、全国に連れていきたい。ベスト16で負けたインターハイの借りを返したいという気持ちが強かった」。

 目標を達成し、次の舞台は全国だ。「今日よりもっと厳しい戦いになると思う。選手権までにもっと良いチームを作って、個人としてもチームを勝たせる活躍がしたい」と口にした。

(取材・文 森田将義)
●【特設】高校選手権2019

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