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「2年の時みたいに暴れよう!」。日大藤沢エースMF植村が個でサイド攻略し、決勝アシスト

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後半9分、日大藤沢高のエースMF植村洋斗は左サイドを個で打開して決勝点をアシスト

[11.30 選手権神奈川県予選決勝 桐光学園高 0-1 日大藤沢高 ニッパ球]

「洋斗、それじゃあダメだ。獲ってもらわなきゃ困る。2年の時みたいに暴れよう!」

 日大藤沢高の佐藤輝勝監督はハーフタイム、エースMF植村洋斗(3年)にそう声掛けしたのだという。植村は1年時にレギュラーとしてインターハイ全国準優勝を経験し、J1クラブも注目したテクニシャン。仕留め役になることもできるMFは、昨年の桐光学園高戦で強烈な突破からゴールも決めている。だが、この日の前半は警戒して守る桐光学園の前に持ち味の一つである仕掛けがほぼなく、ミスなくゲームメークするだけになってしまっていた。

 ただし、全国トップレベルと言えるほどのテクニシャンは、後半にガラリとプレーを変える。佐藤監督も「そこは応えてくれるの早かったですね、アイツは」と微笑。そして、決勝点に繋がる突破を「素晴らしかった」と絶賛した。

 後半9分、植村は左SB吉本武(3年)のスルーパスで左サイドを抜け出す。そして、ゴール方向へ身体の向きを取ると、DFとの間を十分に取ってからドリブルで斜めに切れ込む。対峙するDF2人を一気に剥がした植村は、エンドライン際まで持ち込んでラストパス。これをMF浅野葵(3年)が1タッチでゴールに蹴り込んだ。

 植村はこの日、ニッパツ三ツ沢球技場の芝目を見て、ドリブルは詰まる可能性があると感じていたという。だが、指揮官からの檄を受けて迎えた後半に勝負。得点シーンは「あのタイミングで、自分も何で行ったのか分からないですけれども、咄嗟に出ていったような感じ」というドリブル突破で待望の1点をもたらした。

「縦に突破するという自分の得意とする部分でもあったので、あそこでアシストできて良かった」。この後、相手が前掛かりになったことで植村はより余裕のあるプレー。左サイドからのドリブル突破や観衆を唸らせるようなループパスでチャンスメークし、自らゴールも狙っていった。

 チャンスの数を増やした後半に関しては、自分たちが目指している攻撃の組み立てや崩しができたと感じている。自身も能力の高さを示すプレーをして勝利に貢献。注目校を倒して全国に出場する日大藤沢のエースは、「対策されても崩していけないと日本一は取れるものじゃないので、このあとみんなと良い準備して、全国大会でしっかりとやっていきたい。プロ内定選手が注目されると思うんですけれども、その中で自分も良いプレーをして注目されるように頑張りたいです」と力を込めた。

“桐光学園を倒した”日大藤沢のエースの進路は早稲田大に決定済み。この日のように、結果を出しながらチームの勝利に貢献し続け、プロ入りしなくてもJ内定選手に負けないくらい上手い選手がいることを証明する。

(取材・文 吉田太郎)
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