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金沢内定の中央大FW加藤陸次樹、双子の兄と離れた大学サッカー…プロでの共演願う

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中央大FW加藤陸次樹はツエーゲン金沢へ

 ツエーゲン金沢への来季加入が内定している中央大FW加藤陸次樹(4年=広島ユース)は新たなステージに気持ちを高めている。

 3日の加入内定会見では「人前で話すことが多くなったので、少し包容力がついた」と内面の成長を語った加藤。しかしプレー面でもコンスタントに成長を見せた。広島ユースでは高円宮杯プレミアリーグWESTで得点王にも輝いた加藤だが、大学入学初年度から関東2部リーグで活躍。自身も「2年生のときが一番成長した。先輩方が多い中で、自分としてやるべきことをやれた」と語るように、2年次にはリーグ戦全試合に出場して8ゴール4アシストを挙げた。

 3年次にはベストイレブンに入賞する働きで1部昇格に貢献すると、自身初の1部リーグでもリーグ戦20試合に出場。チームはリーグ5位の成績を収め、7年ぶりの全日本大学選手権(インカレ)出場を決めた。

 自身の持ち味を「攻守にわたってのハードワーク。得点を取ったり、ラストパスやアシストでゴールに絡むこと」と語る。金沢での練習参加でも伸び伸びとプレーでき、「自分でも手応えがあった」と振り返る。「自分の持ち味を全面に出せる」と考えた末に、金沢加入を即決した。

 加藤には二卵性の双子の兄がいる。ユース年代では名を馳せた加藤ツインズの兄・DF加藤威吹樹法政大でプレー。今季は天皇杯でガンバ大阪などを撃破し、4回戦でヴァンフォーレ甲府に敗れるまで、堅守の一角としてチームを支え続けた。幼少から広島ユースまでともに戦い続けた戦友。大学で初めて別のチームになり、「寂しさが一番大きかったですね」と語る。

「ずっと同じ生活をしてサッカーもしてきたので、大学1年目とかは違和感というか。練習に兄貴がいないのがおかしいなって感じだった。でも時間が経つにつれ、それも慣れてきて、兄がいないからもっと自分でしっかりしないといけないと思えるようになった。プレーも刺激し合えるような関係でいたいなって。お互い活躍しようっていう話もよくしていました」

 中大が昨季まで2部リーグにいたため、今シーズンようやく初対戦が実現。最後の舞台であるインカレでは、両者は2度勝ち進めば再び対戦する。そしてインカレはツインズ最後の対戦の場でもあり、兄・威吹樹にとってはプロ入りへのアピールの場にもなる。

「(インカレでの再戦は)難しい道のりとわかっているので、まずは1勝1勝ずつ」と語る加藤。そして兄のプロ入りも「今季やっと同じピッチで戦えたので、次はプロの舞台でやりたいですよね」と力強く願っている。

 広島ユースでともに戦い、大学4年生で初対戦となった加藤ツインズ。最後に、2人でプロになることができたらチームメートになりたいか対戦したいかを加藤に聞いてみた。

「一緒にやりたいですね。同じチームでやりたいです。やっぱり同じチームで勝って喜びたい。それができたら最高です」

(取材・文 石川祐介)
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