beacon

代表デビュー10年目、主将FW岩渕真奈が初ハット「素直にうれしかった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

MF長谷川唯に祝福されるFW岩渕真奈(写真右)

[12.14 E-1選手権 日本女子3-0中国女子 釜山九徳]

 代表キャリア69試合目にして初めてのハットトリックだった。日本女子代表FW岩渕真奈(I神戸)はE-1選手権第2戦・中国戦の試合後、「(所属クラブを含めても)昔いつしたんだろうって考えても分からないくらい久しぶりなので素直に嬉しさはある」と喜びを語った。

 前半9分、華麗なワンツーを見せた味方のコンビネーションを倒れ込みながらの左足シュートで仕上げると、大ピンチ直後の44分にはMF長谷川唯(日テレ)のスルーパスに抜け出して追加点。さらに後半10分、味方のシュートのこぼれ球を目ざとく押し込んだ。

「2点取ったときにもう1点取りたいと思っていた。ハーフタイムにもハットトリック行けよっていろんな人に言われて、行きたいと思っていた中でラッキーだったけど、ハットトリックできたのは自信にもつながる。素直にうれしかった」。

 代表デビューは16歳だった2010年。当時は巧みな技術を活かしたドリブル突破が注目を集めていたが、10年目で迎えたキャリア初のハットトリックはいずれもストライカーらしいワンタッチゴールだった。26歳となった岩渕は心境の変化を次のように語る。

「昔の自分よりは自分が勝たせるという気持ちを持てている。昔からやれたらベストだったけど、徐々にチームで勝ちたいという気持ちが出てきている」。キャプテンとして迎える今大会は「何もしていない」と謙遜するが、そうした心がけに成長の跡は見て取れる。

 これで4大会ぶりのタイトルに王手をかけた。「W杯の後から確実に良くなっている実感が選手の中でもある。やれることが増えて、できることとできなかったことが整理がつく中で、1試合ごとに成長できていると思えている」。ベスト16敗退に終わった大舞台の悔しさを経て、まずはこのE-1選手権制覇を来年の東京五輪への足がかりとしていく。

(取材・文 竹内達也)
●EAFF E-1選手権2019特集ページ

TOP