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伊2部ペスカーラ指揮官、英国首相の新型コロナ見解に不信感あらわ「情けない…役立たず」

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英国首相ボリス・ジョンソン

 イタリア人指導者がイギリス政府の新型コロナウイルス対策について、厳しい言葉を用いて非難した。

 現役時代、キエーボユベントスなどでプレーした現ペスカーラ指揮官ニコラ・レグロッターリエは、自身の『Instagram』を通じて、英国首相ボリス・ジョンソンについて「無能だ」と糾弾している。

 現在、世界中で大問題となっている新型コロナウイルス。その感染スピードはイタリアを中心にヨーロッパでも深刻化しており、各国が国境封鎖して国家間の移動を禁じるなど、感染拡大に歯止めをかけるための対策を推し進めている状況だ。だが英国に関しては西ヨーロッパの中でも感染スピードが緩やかだったこともあり、感染病へのアプローチが後手となっていた。

 先日イギリスのジョンソン首相は「多くの家族が愛する人を失う。本来の寿命を全うすることなく、この世を去るだろう」「英国で確認された陽性結果590件(当時)よりも、すでに深刻化している可能性が高い」などといった見解を示した。集団感染を経て各自の免疫機能に期待するかのような言葉を会見で公言し、大問題となっていた。

 レグロッターリエはこの言葉を受けて「イギリスにおけるたくさんのもの。プレミアリーグやラグビーを楽しみ、2階建てのバスや黒いタクシーに乗り、シェークスピアやディケンズの著書を読み、ビートルズやローリング・ストーンズのような音楽を楽しみ、ニュートンやダーウィンのような立派な頭脳を持っている。だが彼らの首相は新型コロナウイルスの対策として、自然治癒を提案した。こんなもの馬鹿げているよ」と見解を示した。

「住んでいる60%もの人々がウイルスで陽性になる?ある程度体力のある若い世代は立ち向かえるかもしれないが、高齢者や疾病で悩んでいる人たちにもそれを強要するのはナンセンスだ。弱者を捨てるような国は本当に情けない。役立たずだと心底思うね」

 その一方でレグロッターリエは自国イタリアの現状についても次のように嘆いている。

「イタリアでも多くの欠陥が明らかになった。確かにみんなが一丸となるのは難しいし、街を歩いているとゴミが散見される。だけど、人々に対しての感染症対策を自然治癒に委ねることは絶対にない」

「自分たちがすべきことは何なんだ?もし100頭の羊を飼っている牧童が、1頭いなくなったと判明した場合、99頭を安全な場所に隔離したうえで、失われた1頭を探しにいかないか?」

「この病気にどう立ち向かえばいいのか、分からなくて不安を抱えている人がたくさんいる。医師や看護師など、医療機関の人たちに従う形で、適切な対応をするのが重要であり、そこには各自の規範や人間性も大きく関わってくる。それをサポートするのが公的機関の役割なんじゃないのかな」

 イアリアは現在、31500名を超える感染者が確認され、うち2500件を超える死亡例が出ている。ペスカーラ指揮官レグロッターリエも歯止めのかからない現状に危機感を抱いており、英国首相の見解について懐疑的な見方をしているようだ。

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