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アルテタ監督が語る新型コロナ感染の“教訓”「忘れることはできない」

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アーセナルのミケル・アルテタ監督

 アーセナルミケル・アルテタ監督が26日、クラブ公式サイトで声明を発表し、新型コロナウイルス感染からの回復をアピールした。「症状としては普通のウイルスだった。3〜4日間続いたが、少し難しく、少し熱が高く、乾いた咳が出て、胸に不快感があった」と病状を振り返っている。

 アルテタ監督は今月10日、クラブ職員から「オリンピアコスのオーナーがきっかけでウイルスに感染している可能性がある」という電話を受け、同日に症状が出始めたという。翌11日にはマンチェスター・シティとのリーグ戦を控えていたこともあり、クラブと相談の末にすぐさま医療機関を受診。その後、試合は中止となって12日に検査で陽性反応が出た。

 指揮官は症状を自覚した直後、クラブ首脳陣らに「とても甚大なリスクがある。自分が症状を感じている最初の人間であり、これは明かな症状だ。もしこれが症例となれば、自分が接してきた全ての選手や人々と関連してくる。すぐに決断できることではない。ただ、プレミアリーグやマンチェスター・シティとも話をしないといけない。迅速に決断しなければ」と訴えたという。

 その一方、内心では「ああ、これは誰もが晒される危険があって、とてもシリアスなことだ」という気付きも。当時の心境を振り返りつつ「おそらくあなたはあなたが接触してきた人々や、私たちに関係している可能性がある人々について考えることになります。それはいくぶんの恐怖が伴います」と述べている。

 隔離中には「できること全てをした」と指揮官。それでも妻にも感染していた。「2、3日間は部屋とバスルームに一人でいたが、2日目には妻にも同じような症状が出始めた。症状が出たときにはウイルスはすでに伝染していて、おそらく遅すぎたのだろう。家でも防ぐことはできなかったし、検査で陽性が出た時は遅すぎた。今では症状に反応する代わりに家にいて多くの状況を防ぐチャンスがあるし、それをしなければならないと主張したい」と強調した。

 もっとも、回復後には「これまで共に目を覚ましたり、多くの時間を費やしたり、耳を傾けることができなかった」という3人の子供たちとの時間を取ることができたそうで、「素晴らしい機会だった」と前向きな言葉も聞かれた。そのうえで、新型コロナウイルスの脅威と間近に向き合った指揮官は次のように教訓も語った。

「われわれは間違いなくお互いのことがどれだけ必要かを理解しているところだ。すべてがソーシャルメディアと共にあり、WhatsAppテキストの世界に生きているが、お互いが触れたり、お互いを感じ合ったり、そしてお互い抱き合ったりすることがどれほど大事だろうか。大好きな人々とそれができないのが私はとても寂しい」。

「いま、われわれはそうしたことができない状況にある。ただ、そのことが近しい人々、気に掛ける人々といかに振る舞いを少しだけ変えると確信している。われわれは感情をよりオープンにしないといけない。感じていることをお互いにストレートに伝えないといけない」

「これは世界を追い込んでいる一つのウイルスであり、みんなが人生の優先順位に置いてきた全てのものを変えている。だからこそ、われわれはこのレッスンを受けないといけない。もし早く乗り越えられれば2、3か月の間となるだろうが、このことを忘れることはできない。なぜならそれはとても大事なものだからだ」。

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