beacon
TOP > NEWS > 記事詳細

埼スタで衝撃ゴールを決められた理由。尚志は「ハイブリッドターフ」で顔を上げ、パスを繋ぐ

このエントリーをはてなブックマークに追加

日本一を目指す尚志高は日常から「ハイブリッドターフ」で顔を上げ、パスを繋ぐ。(3月取材)

 19年1月12日に開催された第97回全国高校サッカー選手権準決勝(埼玉スタジアム2002)。2-2の後半30分、尚志高(福島)はCBフォファナ・マリック(現山梨学院大)のバックパスからGK森本涼太(現日本大)のフィード、左SB沼田皇海(現新潟医療福祉大)とFW伊藤綾汰(現法政大)のワンツー、MF加瀬直輝(現流通経済大)の1タッチスルーパスなど緩急をつけた計10本のパスを繋ぐ。そして、最後はFW染野唯月(現鹿島)が右足ダイレクトでゴール右隅にシュートを流し込み、青森山田高(青森)相手に“衝撃”のハットトリック達成。仲村浩二監督は同大会のベストゴールとも言える一撃が、人工芝グラウンドでのトレーニングによって生まれたと分析する。

「青森山田戦の3点目は人工芝で毎日練習しないとできないんじゃないかな。緩いパス使ったり、その後速いパスを使って、最後は染野がGKとスペースを見てゴールにパスするようなシュート。人工芝じゃないと、なかなか難しいと思います」

 尚志は11年3月の東日本大震災後に“高校年代最高峰のリーグ戦”、プレミアリーグを戦い、同年度の全国高校選手権で初のベスト4進出。そして、翌12年にロングパイル人工芝グラウンドのシェアナンバー1(※)で、東北地域での実績もあった住友ゴムの「ハイブリッドターフ」を導入した。


 それまでは土のグラウンドでトレーニング。選手権初出場を果たした06年度以降、仲村監督は人工芝グラウンドの必要性を学校サイドに説いていたというが、多額の予算も必要なため、簡単に承諾を取ることはできなかった。それでも、震災による補助金を受けることができ、全国での活躍が認められたこともあって念願の人工芝グラウンドを“獲得”。その後、選手権予選6連覇、インターハイ予選10連覇、選手権全国4強、インターハイ全国4強、プリンスリーグ東北優勝など、仲村監督が理想とするパススタイルのサッカーを表現しながら、より結果も出せるようになった。

 仲村監督は「サッカー部としてはパススピードが上り、ヘッドアップできるようになった。技術的なものは顔が上ったというのが、一番大きいです。あと、スライディングのレベルが上っていると思います。身体を投げ出すことが嫌じゃなくなっている。(以前スライディングしていたのはDFだけだったが)今は中盤、FWがプレスバックしてスライディングをする。これは人工芝じゃないとできないんじゃないかな。(加えて、)気持ち的にもサッカーをやりたいという気持ちになるじゃないですか。『今日は雨だよ、ぐちゃぐちゃだよ』というのがないし、メンタル的にも『今日やりたい』という気持ちになったと思います」と人工芝効果を口にする。

 不規則に弾むことがない人工芝グラウンドだからこそ、足元に気を遣いすぎることなくボールを扱い、ルックアップすることができる。そして目で多くの情報を取り入れ、いくつかの選択肢を持った中から判断し、最善のプレー。尚志は日頃から人工芝グラウンドで落ち着いて周囲の状況を見る習慣がついている。“あの一撃”も、味方と相手DFの立ち位置をしっかりと見て、速いパスと遅いパスを使い分けながら青森山田の堅守を攻略。そして、絶妙なスルーパスから、注目エースが完璧なシュートで決めるという「スーパーゴール」だった。


 人工芝グラウンドの存在は選手たちにとっても間違いなく大きい。今年のチームリーダー候補であるDF鷹取聖(新3年)は「自分は怪我が多かったのですが、人工芝グラウンドならば怪我も減らせるし、人工芝が良いなと思って尚志高校に進学しました。(寮生活のため)洗濯とかも全て自分でやらなくてはいけなくて、中学校の時とかは土汚れとかあったりしたんですけれども、尚志高校に入ってから練習は人工芝なので、洗濯の時間とかを省けたりして他の時間を長く自分の時間に使えたりするので良いと思います。(技術面では)人工芝だと地面のせいにはできないので、自分の技術が重要になる」と進学した理由に人工芝グラウンドの存在を挙げ、人工芝グラウンドだからこそのメリットや自分と向き合うことができる部分を口にした。

 また、FW阿部要門(新3年)も「人工芝ということで天候とか関係なく練習できるというのもありますし、スパイク選びとかも楽にできている。中学時代、土だと5試合くらいしたらポイントがすれてなくなってしまうという経験がありました。でも人工芝だと、長期間同じスパイクでも大丈夫なので」とコメント。モンテディオ山形内定のストライカーは天候関係なく練習できる環境を活かして自分の武器を磨き、インターハイなどで活躍してプロ入りを勝ち取っている。


 住友ゴムの「ハイブリッドターフ」は、2000年に発売を開始し、静岡学園高(静岡)に採用され、ロングパイル人工芝サッカー場の国内第1号となった。その後も、鹿島アントラーズ、川崎フロンターレ、ヴィッセル神戸など数多くのJリーグクラブにも採用され、18年には600万㎡(サッカー場840面相当)を超す実績を挙げている。今年が「ハイブリッドターフ」発売20周年。その間、品質改良を重ねて日本特有の高稼働に適した人工芝を開発した。天然芝のような外観、走りやすさを実現。現在、尚志は12年に施工した第1グラウンドに加え、19年に完成した第3グラウンドでも「ハイブリッドターフ」を採用している。

 仲村監督は「ハイブリッドターフ」について「一番良いなと思うのは、天然芝感。ボールの動きなどちょっと違う部分ももちろん出てくると思うんですけれども、大会は全て天然芝ですし、それに似たような感覚を普段から味わえる」と評価。また、住友ゴムをパートナーに選んだ理由として、「シェアが日本一(※)じゃないですか。学校は何かあったら困る。でも住友さんは何か困った時にすぐ来てくれるし、助かります。そして、安心感。東北のシェアが凄いというも安心しましたね。雪国の実績があるという安心感があった」と語った。

第3グラウンドにはハイブリッドターフXP-monoを使用

 住友ゴムグループの販売・施工を担当する株式会社住ゴム産業は全国各地域に支店を設置。東北地区にも宮城県仙台市に東北支店があるため、何か不具合があった際にすぐに駆けつけて対応できるというメリットがある。

 シェアナンバー1(※)の住友ゴムには他にも強みがある。津田雄一郎さん(株式会社住ゴム産業)は「お客さまの声に合わせて色々商品開発することができます。基本的に、日本にあるメーカーは商社で海外から買い付けてくるため、日本のお客様の声をダイレクトに製品開発にフィードバックできません。できるのは日本に2、3社くらいですね。さらに自分たちで(人工芝の)糸を設計できるとか、そこまでできるのは住友ゴムかなと思います」と説明する。

 また、生駒千里さん(住友ゴム工業株式会社)は「あとは当社としては、施工品質も重要視しています。いくら良い製品をご採用いただいたとしても、施工次第でグラウンドの印象が変わることがあります。経験豊富で信頼できるグループ会社と協力会社の施工店さんがいることも我々の強みでもあります」と語る。

 住友ゴムは開発から設計・施工をはじめ、メンテナンスをフォローする専門会社まで備えたトータルマネージメントシステムを構築。グループ会社による一環したグラウンド作りと豊富な経験によって、顧客の予算、ニーズに対してベストの提案と施工、サポートまでをしている。


 人工芝グラウンドは学校生活にも好影響を及ぼしているようだ。仲村監督は「僕は体育主任をやっているんですけれども、女子高生が『体育が楽しくなった』。女子高生がグラウンドに寝て、ぐるぐるぐるぐるやっていましたね。それが凄い」と微笑む。

 19年の創部から1年目で東北大会にも出場した尚志の女子サッカー部は、完成したばかりで外観も天然芝に近い3色芝の第3グラウンドで練習。女子サッカー部の松本克典監督は「福島県内から全国を目指して、戦えるチームを作りたい。女子でこれだけの環境を整えているところはなかなかないと思う」と感謝する。第3グラウンドは第1グラウンドで出た排水溝の幅の課題を改善。住友ゴムとの意見交換でより、求める環境に近づけた。女子サッカー部だけでなく、男子のAチームも公式戦直前は「触った感じとか、蹴り心地とかも天然芝に似ている」(鷹取)という第3グラウンドで練習し、パスの強度などを確認している。


 人工芝メーカー側のチームに対する思い入れは特別だ。特集第1回の費用は?導入メリットは?業界の“プロ”に聞いたサッカー用人工芝グラウンド「基本のき」も含めて取材した酒井伸さん(住友ゴム工業株式会社)と生駒さん、津田さんは「ハイブリッドターフで練習してくれているチームが結果を出してくれたりすると、自分のことのように嬉しいです」と語っていた。今冬の全日本高校女子選手権で「ハイブリッドターフ」を活用中の藤枝順心高(静岡)が全国制覇。また、自主練などで活用するサブグラウンドを「ハイブリッドターフ」に張り替えた静岡学園も全国高校選手権で日本一に輝いている。

 尚志の選手たちも素晴らしい環境を提供してくれている人々に結果で応えるつもりだ。阿部は「チームとしての目標はプレミアリーグの参入戦にいって来年上げることとインターハイと選手権で全国制覇したい」と語り、鷹取も「(整備された)両方のグラウンドを使えるので、自主練や練習で活かしたい。プリンスリーグは優勝してプレミアリーグに上げて、選手権では全国制覇したいです」と誓った。最高級の人工芝グラウンド「ハイブリッドターフ」で練習を重ねてパスワークを磨き、また大舞台で素晴らしいゴールを。そして、悲願の全国タイトルを獲得する。
(※)2020年4月現在。住友ゴム工業株式会社調べ。



★ハイブリッドターフInstagram
★ハイブリッドターフFacebook
★ハイブリッドターフYouTube

Sponsored by 住友ゴム工業

(取材・文 吉田太郎)

TOP